ブローチをつくる 野良着屋「白椿」のワンピースを飾る

 「ブローチをつくってほしい」とのオーダーでした。「丸くて、金色に光っているのを」
 丹波篠山にある野良着屋 白椿のワンピースのキット材料を購入し、手仕事塾で習ってきた布を前に、奥さまは手縫いでちくちくとお裁縫の毎日でした。
 店のディスプレーがつけていたブローチがご所望でした。イマイチ、イメージがわかないまま試作にとりかかりました。

 「太い木をスライスした円板を削ったそうよ」とはいうものの、そんな円板はありません。
 ホームセンターや百均をうろついて、これでやってみるかと見つけたのが、コルク製のコースターです。100(110)円なら失敗しても痛くありませんでした。

 厚さが足りないので、3枚を積み重ねて接着しました。

 カッターナイフで粗削りしました。
 電動のマイクロ・ベルトサンダーで整形しました。
 生地はコルクですので、表面はざらざらです。下地処理の第一段階として木工用パテを一面に塗り込みました。

 サンドペーパーで磨きました。400番の粗い目からスタートしましたが、思うように平滑にはなりません。
 パテを塗り、削る作業を何回も繰り返しました。
 塗装の下地に使うサーフェーサーがあったので、試してみました。

 これも数回、繰り返しましたが、小さな凹凸は消えません。生地が悪いのだから修正のしようがありません。

 「アクリルえのぐで塗ってられた」という話を頼りに、それも試しました。アクリルカラーは百均に並んでいました。
 これも刷毛目が残ります。磨いても光沢は出ません。
 

 最終手段としてカラースプレーのゴールドを吹き付けました。
 まだまだ不満は残りましたが、ひとまずここまでとしました。

 裏面にフェルトを張りました。

 ブローチ金具を接着剤で固定して完成でした。

 製作期間は2週間。費用は1000円未満。カラースプレーが700円ほどと最も高価で、あとは百均と手持ちでした。
 これには、わたしの時間給は含まれていません。

 試着するというので撮影しました。
 奥さまは大満足の様子なので、これで良しとしました。

 このブログを書くために白椿のHPを調べていると、こんな画像が見つかりました。わたしのイメージとはちょっと違いました。

 丹波篠山の市街からはちょっと離れた大山宮にあります。
 2年前の春、スプリングエフェメラル(春の妖精)のセツブンソウやセリバオーレンを見に行きました。わたしは撮影に夢中でしたが、奥さまは辺りを散歩していて見つけたそうです。
 うどん店もやっています。 

 Vネック前開きワンピース

 白椿
 079-596-0133 
 丹波篠山市大山宮293