「本日のおもてなし」と旅の思い出

 義母が暮らすわが家近くの高齢者施設の「夏祭り」でした(21日)。奥さまのピアノ伴奏で友だちのソプラノさんの歌声を楽しんでいただきました。
 打ち上げにわが家に招いて、わたしのサンティアゴ巡礼の思い出が詰まった手料理を食べていただきました。
 大阪の梅雨が明けた暑い1日でした。まずはサングリアで乾いたノドを潤いました。 

 サングリアは、前夜にスペイン産の赤ワインにキウイ、リンゴ、オレンジ、ブルーベリーをシナモン、ハチミツなどと漬け込んで、よく冷やしておきました。
 口当たりの良い、ちょっと甘くて飲みやすい仕上がりでした。あっという間にデキャンターが空になりました。

 サンティアゴ巡礼の1回目は、初めての海外ひとり旅でした。その最初の夕飯で飲んだのがサングリアでした。
 マドリードの繁華街、デル・ソルから路地に入ったバルでした。
 Paso a paso マドリード 「Cafe de Levante」 サングリアで乾杯

 ちょっと遊んで「本日のおもてなし」とメニューまでつくりました。
 前菜の「冷製トマト」です。ミニトマトを湯むきして、オリーブオイルとビネガー、ハチミツ、コショウに漬けておきました。

 「プルポ・ア・フェイラ」です。スペイン・ガリシア州の名物料理です。
 茹でタコを買ってきて一度は冷凍。熱湯で10分ほど茹で、そのまま冷しました。
 ハサミで切って、オリーブオイル、パプリカを振りかけています。皿もそれらしく木製です。

 タコブツのようなシコシコ感が残っています。ホンモノはもう少しグニャリとしていたはずです。

 プルポといえば、ココです。
 サンティアゴ巡礼・フランス人の道の終盤に通過したメリデです。これを楽しみに歩いてました。
 これがホンモノ・プルポ

 お次は「ピメントス・デ・万願寺」です。ところが撮影を忘れていました。ひとりで料理し、食べて、話してと忙しかったです。
 ピメントス・デ・パドロン(パドロン地方のトウガラシ)がホントですが、そんなトウガラシは手に入らないので、万願寺で代用しまいた。
 ホンモノは、サンティアゴ大聖堂の近くのバルでつまみました。
 わが愛しの A Taberna do Bispo

 大小2つのスキレットを使って料理は続きます。
 「ブロッコリー アンチョビ炒め」です。簡単料理ながら、味は保証できます。
 茹でたブロッコリーを、オリーブオイルでニンニクと炒めただけです。手製のアンチョビの塩味が決め手です。

 わたしが調理しているところを撮影されてました。

 「バカリャウ・ア・ブラース」ができ上がりました。
 バカリャウ(干し鱈)は手に入らないので、生タラで代用です。午前中にジャガイモを薄切りして揚げ、ポテトチップスにしておきました。薄切りタマネギをニンニクと炒め、ほぐした生タラ、ポテトチップス、溶き卵を順に加えただけです。
 オリーブの塩味がいい塩梅でした。

 昨年の巡礼の最後に訪れたリスボンのテラスです。バカリャウと書かれたメニューを指さして、出てきたのがこの料理でした。スペインではトルティーヤを食べていますが、それのバカリャウ入り柔らか版といったところでしょうか。家庭料理のようです。
 念願叶ったバカリャウ・ア・ブラース

 バケットに、フランス土産でいただいた「オマール海老のパテ」をつけていただきました。

 最後は「冷製パスタ」でした。
 カッペリーニという太さ0.9mmの細いパスタを使いました。あらかじめ冷やしておいたトマトソースを載せて、バジルを飾っただけです。
 そのカッペリーニは、近くのスーパーなどには売ってませんでした。阪急・高槻店でやっと見つけました。

 満足していただいたコースでした。
 この後、デザートにフルーツゼリーをいただきましたが、もう撮影のことはすっかり忘れていました。