西国巡礼道 穴太善峰巡礼古道を歩く

「穴太善峰巡礼古道」を歩きました。
この夏、島本町水無瀬の自宅から歩いて出発できる釈迦岳やポンポン山に何度か登りました。バリエーションルートはないかなと昭文社のエリアマップ「京都西山」を広げていて見つけました。西国20番札所・善峰寺から21番札所・穴太寺まで続く古くからの道です。
西国三十三所を巡ってからすでに4年ほどたちます。そのときは札所ごとに点で巡りました。それを線でつないでみたくなりました。

巡礼道は秋でした。穴太寺近くの田では、稲穂が重たく実を付け、彼岸花が真っ赤に咲いていました。向こうは愛宕山です。

「背向け地蔵」です。どういうわけか巡礼路に背を向けています。昔からお遍路さんが通過するのを、背中で感じてきたのでしょう。

「西国古道」の道しるべです。四国八十八カ所の遍路道には、これでもかというくらいにいろんな種類の道しるべがあります。同じのが西国にもあって、うれしくなりました。これを頼りに歩いている人もいるのだと。わたしもおおいにお世話になりました。でも矢印とあわせて「西国古道」の文字があるのに気づいたのは、ここ1カ所だけでした。


「穴太善峰巡礼古道」をネットで調べても、それほど多くはヒットしません。ガイドを兼ねて30数枚の写真を連ねます。

【9:07】
阪急・東向日を8時42分に出発する善峰寺行きのバスでやって来ました。毎時42分に出発します。
バスで隠れてますが、向こうに「よしみねの里」があります。今月初め、釈迦岳から下山してきて最高の缶ビールを飲みました。

【9:09】
西国20番札所、善峰寺の山門につづく急坂です。
善峰寺は、紫陽花がきれいだった2008年6月29日に参ってます。

【9:40】
舗装された急坂を登って、ポンポン山との分岐点がある杉坂までやって来ました。途中、軽四貨物に追い越されただけです。後ろをポンポン山に向かう女性2人組とわたしと同年配の男性が歩いているだけでした。

【9:55】
東海自然歩道はここで東に曲がって金蔵寺、そして大原野へと下ります。

【10:32】
関西電力の西京都変電所です。この道は、これまでに何度か通ったことがあります。

【10:39】
道は大阪府に入ります。高槻市の広い道ですが、車はほとんど走ってません。

【10:43】
高槻市営バスの中畑回転場です。山奥まで走ってきたバスの終点です。
手前のガードレールに、矢印を発見しました。これが気づいた最初でした。でもピーンとくるものがありました。巡礼路の道しるべだと。

【10:52】
万寿峠です。ここから再び京都府です。でも亀岡市です。
ここにも矢印はありました。道しるべだと確信しました。

【11:10】
さすが、丹波の里です。「猪肉」です。

【11:13】
栗が大きないがをつけています。

【11:14】
こんなところに釣り堀があります。休業中なのか、釣り人の姿はありません。渓流魚ではないし、やはりフナ釣りでしょうか。

【11:21】
ススキの穂が風にそよぎます。

秋の花を愛でながら進みます。どれも小さな花です。

【11:35】
寒谷(さむたに)川の上流です。清流が岩間をこぼれ落ちます。

【11:42】
背向け地蔵です。3体が巡礼路を背にして西を向いています。

【11:42】
「魔の十字路」です。
亀岡市南部の新興住宅街「南つつじ丘」の再奥部と接する地点にやってきました。左に下がっていく未舗装路、まっすぐ進む住宅地への進入路、右に曲がるのは論外です。もうひとつは、やや左に「進入禁止」となってフェンスで入れなくなっている道もあります。
さて、最初は地図を頼りに左下へ行きました。でもちょっと違う谷に入りそうです。引き返してまっすぐ進みました。これは予想通り南つつじ丘の住宅地です。どこか他に道はなかったかと引き返して、再び左下の道へ。かなり進みました。やはりこれは違うと、また元の道へ。あきらめて大回りを覚悟して住宅地へ。

【11:49】
十字路からちょっと進んだところに「平和池ダム跡地」の記念碑がありました。
ここに平和ダムがあったそうですが、昭和26年の豪雨で決壊、下流で多数の死者が出たそうです。

【11:52】
行きつ戻りつした南つつじ丘の住宅地です。

【12:20】
住宅地の中の公園です。ここに来るのに半時間もかかっています。
ネットで前調べしていた先人のガイドも、このあたりで道に迷い、公園から元の道に戻ったという記載がありました。

【12:21】
予想通り旧道へ続きそうな入口は見つかりました。ところが、「不審者出没」とかで立ち入り禁止に。それだけなら無視しようかと思いましたが、「ハチ注意」と。そちらが怖くて退散しました。

【12;25】
どこまで歩いても同じ家並みがつづく南つつじ丘を歩みます。地図を片手に、できるだけ南西端を進みますが、遂に新興住宅地のジャングルで道に迷ってしまいました。どちらに進んだらいいのか。
そこで登場したのはiPhoneでした。山の中では「圏外」ですが、ココならOKです。マップで現在位置を調べ、次の目的地に鍬山神社を入力すると、一発で最短ルートを教えてくれました、あとは、ナビ状態で進みました。
ちなみに参考にしたのはGoogle mapです。iOS6のマップはあてになりません。

【13:14】
だいぶタイムロスしました。やっと中継地の鍬山神社に到着しました。延喜式にも登場する由緒ある神社です。

【13:15】
一部分ですが、きれいに紅葉しています。でも、午後になって日差しがなくなり、写りはイマイチです。

【13:29】
住宅地を進むと、また道路に背を向けて地蔵です。ここは、道路の方が後に広げられたのでしょうが、矢印の向きが気になります、右は、やって来た方向です。ということは西国巡礼とは関係ないのでしょうか。

【13:31】
ゴルフ練習場をかすめるように進みます。

【13:35】
このあたりは複雑に右左折をしますが、矢印が導いてくれます。

【13:45】
中山池です。
左手の山上に安部晴明が住んで天体を学んだという住居跡があるようです。

【14:00】
京都縦貫道路を抜けて走田神社までやってきました。もう少しです。

【14:11】
向こうに穴太寺の甍が見えています。あぜ道に張りました。稲刈りの真っ最中です。
ここから写したのが、最初の写真です。

【14:17】
穴太寺に到着しました。

西国21番札所・穴太寺には2008年10月11日に参ってます。

参拝をすませて門前の駐車場に着くと、待ってましたとばかりにJR亀岡行きのバスがやってきました。
善峰寺-穴太寺間は17.5キロ。ほとんど休憩なしで歩き続けて5時間あまり。本日の歩数は3万6080歩と、よく歩きました。

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