京都・カトリック河原町教会で「マタイ受難曲」を聴く

 復活祭を前にした日、J.S.Bachのマタイ受難曲を聴きました。
 京都・河原町三条のカトリック河原町教会の新聖堂建立50周年記念事業だそうです。
 大阪バッハ合唱団の大編成のコーラスを間近で聴いていたので、ダイナミックなマタイでした。

 コンクリート造りのモダンな大聖堂(カテドラル)です。ステンドグラスが美しいです。
 スペインで巡った巡礼路沿いの古い石造りの大聖堂と比べると、響きがちょっと違うようです。

 指揮・エヴァンゲリストの畑儀文さんらとともに、オランダ・アルクマールとドイツ・フライブルクの教会で、同じ曲を演奏してきたばかりです。奥さまもソプラノを歌ってます。

 これまでに聞いたマタイ受難曲

姫路・パルナソスホールで聴く「バロックin姫路」

 姫路のパルナソスホールで「バロックin姫路 いにしえの楽器で巡るヨーロッパ・・・物語の旅」を楽しみました。
 休憩時間に2階のホワイエに上がってみると、これまた素晴らしい空間が広がってました。
 立花江津子の「パルナソス」と題されたステンドグラスが、西からの陽を浴びて輝いてました。

 パルナソスは、ギリシャ神話のアポロンとミューズが住んでいた山の名だそうです。

 差し込む光が柔らかいです。

 フロアが輝きます。

 バルセロナのサグラダファミリアの光遣いを思い出しました。

 パイプオルガンを備えた立派なホールです。
 姫路市制100年と姫路市立姫路高校50年を記念して、姫路高校に建てられています。こんなに立派なホールが、高校の音楽ホールだということにびっくりです。

 コンサートは、カウンターテナーの青木洋也にリコーダーの高橋明日香、ヴィオラダ・ガンバの福沢宏、チェンバロの三和睦子が演奏。おしゃべりの元テレ朝アナウンサー、浅岡聡はリコーダーも吹きました。
 ファン・エイク、クープラン、バッハとバロックの心地よい器楽曲が続きました。マレの「膀胱結石手術図」は、ヴィオラダガンバの福沢さんに合わせて朝岡さんが手術の状況を実況中継するという、一風変わった演奏でおもしろかったです。
 後半は青木さんが、マルチェロのカンタータなんかをカウンターテナーでいつものように朗々と。
 解説付きだったので、バロックのつながりもわかりやすく、肩の凝らない楽しいプログラムでした。
 青木さんのブログ「独り言。。。」にもアップされています。

 パルナソスホール
 姫路市辻井9-1-10
 079-297-1141

大阪・天満教会 復活祭を前にマタイ受難曲を聴く

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 J.S.バッハのマタイ受難曲を、大阪・天神橋の日本基督教団・天満教会で聴きました。
 あすはイースター(復活祭)です。弟子の裏切りで十字架にかけられたイエスは、予言通りに3日後に復活します。そのエピソードは、受難曲でも最後に出てきます。終曲の合唱に向けて盛り上がっていくところです。3時間を超す大曲です。
 指揮・エヴァンゲリストは畑儀文さん(写真左端)。合唱は大阪バッハ合唱団と名乗ってますが、これを歌うために結成されたました。ソプラノに、わたしの奥さまも混じってます。
 そこそこ広い教会です。でも90人ほどの合唱、2編成のオケが入ると、聴衆との比率は1:1ほどです。
 さすがに合唱のボリュームがありすぎて、といっても女声だけですが、それでなくても響く教会の2階席で聴いのもあって、バランスがいまいちでした。
 とはいえ、やはりバッハです、マタイです。祈りの歌声が、また聴けたという思いを満たしてくれました。

マタイ

 マタイ受難曲は、これまでにわたしが聴いた生演奏では、一番回数が多い曲に間違いがありません。信者でもないのに。
 これまでに聴いたマタイ受難曲

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 天満教会は、1879年(明治12年)にこの地に建てられました。クラシックな現在の礼拝堂は1929年に建てられ、大阪空襲からも逃れました。耐震補強、改修が行われ、内部はきれいになってます。

 日本基督教団天満教会
 大阪市北区天神西町4-15

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青木洋也 タケミツを歌う~死んだ男の残したものは

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 カウンターテナーの青木洋也さんのCD発売記念コンサート「青木洋也 タケミツを歌う」を、茨木市のホールで聴きました。
 終演後、さっそくCDを購入。青木さんとフォルテピアノの重岡麻衣さんにサインをしていただき大喜びの奥さまらです。

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 コンサートのプログラムと同じ20曲が収録されています。没後20周年となる作曲家、武満徹の作品ばかりです。
 武満といえば、「ノヴェンバー・ステップ」や、大昔にサイトウ・キネンで聴いた笙とオーボエの作品くらいしか思い浮かびません。ところが、ところが、もっとポピュラーな作品をたくさん書いていました。

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 「死んだ男の残したものは」。これは谷川俊太郎の詩に武満が曲をつけてます。ベトナム戦争反対の集会で歌われた反戦歌でした。そんなイデオロギー性を抜きにしても、ジーンと心に響いてきます。青木さんの透き通るカウンターテナーに引き込まれ、息をこらして、体を堅くして聴きいってしまいました。
 武満は「私はいつも、バッハの『マタイ受難曲を聴いてから作曲に取り組むのです」と書き残しているそうです。
 青木さんの声は、BCJ(バッハ・コレギウム・ジャパン)のマタイの演奏会などで何回も聞いています。
 こんな2人が重なって、これまでは知らなかった新たな世界を描き出してくれました。
 

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OPアンプのフォノEQ対決 CR型vsNF型

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 LPを聞くためのフォノEQアンプ2種です。どちらもLT(Linear Techonology)製のOPアンプでできています。違いは、RIAAといLP特有の録音特性を補正する方法です。手前がNF型。向こうはCR型です。
 手前は1昨年春に作ったものです。いい音でしたが、それで鳴らした直後にLPカートリッジのDENON DL103が昇天してしまい、あまり縁起がよくありません。しばらく眠っていたのを、気になっていたコンデンサーを取り換えて蘇らせました。
 奥は、コンデンサーを変えたりひねくり回している最近作です。
 モーツァルトのクラリネット協奏曲を聴き比べました。一目瞭然ではなかった。一聴瞭然です。NF型の圧勝でした。音の厚みが違います。これだけはっきりと差が出ると、他のLPでも同じことでしょう。
 この数カ月。CR型と格闘してきた時間は何だったのでしょうか・・・。
 ただし、これでCR型が「ダメ」と決めつけているわけではありません。心情的にーこれにどれだけの意味があるかわかりませんがーはCR型が好きなんですね。いつか、わが手にしたい!!
 
 わたしのフォノEQを巡る右往左往はこちら

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OPアンプでフォノEQをつくる CR型タイプ~改

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 LPレコードを聴くためのフォノEQ(イコライザー)アンプの試行錯誤を楽しんでいます。アンプに関しては、コチラをご覧ください。その時にも、「出力に入っているカップリング・コンデンサーの選択の余地は残されています」と書いています。
 コンデンサーの交換がしやすいように、大昔に作った金田式DCプリアンプのバッファー基板を仮移植して2段重ねになってます。
 そのコンデンサーを交換しました。かなりいい線までやってきました。

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 ヤフオクで偶然見つけたドイツ製のフィルムコンデンサーです。「ERO MKC1862」という、その筋ではそこそこ名の知れた製品だったようです。
 高音はすっきりとしています。中音もしっかりとしています。ロストロポーヴィッチのチェロが朗々と響くようになりました。

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 これまでに試したコンデンサーです。右側の双信SEマイカコンに絶対的な信頼を寄せてましたが、このアンプではちょっと高音がきつすぎて、耳が疲れる感じでした。

 【追記 2016/02/20】
 その後も試聴を重ね、3枚目の画像の左下、「VP2A473K」に落ち着きました。やはり双信のSEコンに逆戻りです。高音の抜けはこれが一番です。
 

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京都・出町柳 名曲喫茶「柳月堂」でコーヒーブレーク

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 ちょっと休憩です。昼飯が濃い味だったので、のどが渇きます。
 出町柳の音楽喫茶「柳月堂」は健在でした。わたしが高校生時代にも存在しました。
 「私語厳禁」の店内は、ゆったりとしたソファーが並び、前にはマルチセルホーンのスピーカーがドーン。いい音を奏でてますが、きょうはウェイティングルームといった設えの「BAR」で。
 カフェの紙コップではなく、ホンモノのカップで飲むコーヒーは、それだけで味わいがあります。

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 壁際の「White Label」の鏡にレンズを向けました。右下のレンズが余計です。大正を感じさせる内装です。

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 ふり返ったこのサイドボード。彫刻が素晴らしいです。

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 こんなカウンターで一杯やれば、旨いでしょう。残念ながら、今は使われていないようです。

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 サイドボードの上のミニチュアです。オーケストラが並んでいると撮影しました。よく見ると、指揮者が3人います。手前はオーケストラ。真ん中はピアノ伴奏つきの混声合唱。向こうはブラスバンドでしょうか…、よくわかりません。

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 階段の上にあったレトロなメニューボード。現在の価格かどうかは不明です。
 音楽室からは、モーツァルトのディベルトメントK136の心地よい音が漏れ聞こえてました。

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 1階がベーカリー、ト音記号ののれんを上った2階が喫茶です。叡電・出町柳駅の前です。

 柳月堂
 075-781-5162
 京都市左京区田中下柳町5-1 柳月堂ビル 2F

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OPアンプでフォノEQをつくる CR型タイプ

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 性懲りもなく、またLPレコードを聴くためのフォノEQ(イコライザー)アンプをつくりました。前回と同様にOPアンプを使ってます。
 手前が本体のEQアンプ部、向こうは前回アンプと共用の電源です。
 レコードはその特性から、RIAAカーブという規定に従って高音のゲインを上げ、低音を下げて録音されています。再生するときはその逆のカーブのフィルターをかけて、元の音を再現します。そのためのアンプがEQです。
 そのフィルターにはタイプが2通りあり、前回のはNF型、今回はCR型です。そのため赤色のパーツ(C=コンデンサー)がたくさん並んでいます。

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 回路は、前回同様にOPメーカーの米・Linear Technology社のLT1115に添付されているデータシートの回路(12P)のデッドコピーです。
 パーツは、ネット通販で購入。OPアンプのLT1056だけは、国内では見つからなかったので、米国の業者からネット購入しました。2週間ほどで送られてきた送付元は、中国・武漢でした。

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 まずは聞きなれたLPで試聴です。
 ホロビッツがなかなか素敵に響きます。実は、このピアノの音の再現が、わたしにとって一番の難関なのです。これなら使えそうです。
 同じジャケットが2枚並ぶのはご愛嬌です。1枚は若かりしころ。もう1枚は、それを持っているのを忘れて、最近になってまた買ってしまった中古です。
 
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 次はグレン・グールド。2枚あるのはホロビッツと同じ理由です。
 CDもあるので聴き比べました。いい線行ってます。でも聞き比べていると、響きが少し違っているのが気になってきました。CDはスタンウェーを弾いているようなパーンとクリアーな音。LPはベーゼンドルファーですね。わたしはベーゼンの音の方が好きなんですが、どうなんでしょうか。
 出力に入っているカップリング・コンデンサーに影響されているようです。コンデンサーの選択の余地は残されています。

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京都・四条河原町 喫茶「築地」の珈琲

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 いつ以来か思い出せません。大好きだったすぐ近くの音楽喫茶「みゅーず」は姿を消して久しいですが、「築地」は健在です。
 「コーヒー」と頼むと、出てくるのはホイップクリームがのったウインナー・コーヒーです。学生時代に初めて口にして以来の味です。 

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 2階は、壁で仕切られています。 
 なにせ創業は昭和9年という、昭和モダンな店です。永年の紫煙がまとわりついたような、くすんだ内装です。

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 ビロード張りのかわいらしい椅子とテーブルです。文字通りかわいい、いや小さいです。小学校の教室の椅子のようです。昭和の日本人の体格は、これにあっていたということでしょうか。

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 1階は、大人数でもOKです。高校時代の仲間と、クラス会の流れでやってきたような記憶がよみがえりました。

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 レコードケースです。シンフォニー1曲が本のような装丁です。ひょっとしたら昔、流していたという78回転のSPかもしれません。
 今もクラシックが流れてますが、さすがにCDのようでした。

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 喫茶店といえば、テーブルには灰皿とマッチというのが定番でした。

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 築地
 京都市中京区河原町通四条上ル一筋目東入ル
 075-221-1053

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「佐渡裕とスーパーキッズオーケストラ2015」を楽しむ

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 西宮北口の兵庫県立芸術文化会館で「佐渡裕とスーパーキッズオーケストラ2015」を聴きました。スーパーキッズも初めてなら、テレビではおなじみの佐渡さんも、「生」で聞くのは初めてです。
 佐渡さん、やはりデカい。でも随分とスラーッとなられたようで、颯爽としています。その大きな体が動き始めると、すごい音が飛び出してきました。小学生から高校生までの奏者で構成された弦楽ジュニアオーケストラです。全国からセレクトされたスーパー才能のキッズが、佐渡さんのタクトを見つめて一心に弦を奏でます。その迫力に圧倒されました。

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 アンコールの後、今年で引退する高3のビオラ奏者とハグする佐渡さんです。コンサートマスターの高3バイオリン奏者は、唐突に浴衣姿で登場して「サド・ユカタです。これやってみたかったんです」。涙あり、笑いありでした。
 最年少の小学4年も必死さがかわいかった。音楽を志す若者の熱気がひしひしと伝わるいい演奏会でした。

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 鮮やかなカラーに惹かれたピンクスカッシュウです。冷たさが、火照った体に心地よいです。

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 コンサート開演前には、ロビーコンサートが開かれます。早くも熱気ムンムンです。

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 チケットは、発売とともに直ぐに売り切れてしまう大人気です。                    

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