芸術の都、ウィーンが世界に誇る美術史美術館を訪れました。ウィーンは3度目ですが、内部に入るのは初めてです。わき目もふらずに向かったのはハプスブルク家に仕えた宮廷画家、ベラスケスの展示室です。
ありました。3枚そろって。驚くことに写真撮影もフラッシュを発光させなければOKです。
左が2歳の幼い「薔薇色の衣裳のマルガリータ王女」、5歳の「白衣の王女マルガリータ・テレサ」、15歳で嫁ぐ年の「青いドレスのマルガリータ王女」(1659年)です。
スペイン・ハプスブルク家の王女は、オーストリア・ハプスブルク家の後のレオポルド1世と結婚することが決められていました。その成長の様子が何度も肖像画になってウィーンへ送られていたのです。
「薔薇色の衣裳のマルガリータ王女」は、昨年1月に兵庫県立美術館で開かれた「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展」で対面しました。
「白衣の王女マルガリータ・テレサ」には昨秋、 東京・六本木の国立新美術館での「The ハプスブルク」で出会いました。
「青いドレスのマルガリータ王女」は初めてです。
マルガリータ王女は幸せな結婚をしますが、血縁結婚の弊害か4人の子を次々と失い、女の子1人を残して自らも21歳で亡くなります。
血縁結婚の「青い血」の悲劇は、この2枚に集約されています。
右の「フェリッペ・プロスペロ王子」は、マルガリータ王女の弟で世継ぎとして誕生しましたが、 この運命の子は4歳で亡くなります。
左の「カルロス2世」はもっと不気味です。スペイン・ハプスブルク家の最後の王子となりますが、このあたりの話は「『怖い絵』で人間を読む」(中野京子著、NHK出版、生活人新書)の受け売りです。
絵画だけでも7000点以上を収蔵しています。とても回りきれません。ベラスケスの後は、フェルメールの「絵画芸術」だけを見て、思い切りよく区切りとしました。
美術史美術館はハプスブルク家の命をうけて1871年に着工、完成まで20年かかりました。
内装はグスタフ・クリムトが手がけました。展示室に続く階段を上がると、豪華に装飾された壁に描かれているのはクリムトの作品です。
KHM(美術史美術館)のチケットです。12EURでした。こんな写真がデザインされているということは、これも収蔵品なんでしょう。
リンク沿いに、自然史博物館と対に建ってます。右端は、女帝マリア・テレジアの像です。
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