シルヴァスプラーナの気になった店~ウルスリのすず

【8月25日=シルヴァスプラーナ】

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 Silnasplana Posta/シルヴァスプラーナ・ポスタのバス停前にある雑貨店のショーウインドーです。前日の朝、コルヴァッチ展望台に向かう途中、ここで降りました。店内に「ウルスリ」をデザインした鉄製の壁掛けが見えました。まだ店は閉まってましたので、「いいねえ。いくらくらいするんだろう」といって通り過ぎました。
 Sils Maria/シルス・マリアのみやげ店の壁にも、「ウルスリ」はいました。「やっぱり、あの店が気になる」と、サン・モリッツに帰るバスをシルヴァスプラーナ・ポスタで途中下車しました。
 でも「ウルスリ」はちょっと高価でした。どれも100スイスフランを軽く突破します。1枚1枚が手作りのようです。「ほしいけれどねー・・・」 

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 Soglio/ソーリオからの帰りに訪れたシリス・マリアのみやげ店で再会した「ウルスリ」です。

Carigiet

 絵本「ウルスリのすず」の1カットです。購入した絵はがきのコピーです。

 「ウルスリのすず」は今春、大阪市立図書館で借りて楽しみました。作者のAlois Carigiet/アロイス・カリジェは、Chur/クール近くの村の生まれで、クールには美術館もあるようです。
 カリジェと「ウルスリのすず」に関しては、こちらが詳しいです。

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 Silnasplana Posta/シルヴァスプラーナ・ポスタの町角です。

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「私のスイス」 シルス・マリア

【8月25日=シルス・マリア】

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 Sils Mria/シリス・マリアでポストバスを降りました。通りすぎるにはもったいない村だったからです。
 白壁に陽があたります。
 観光客も多いです。わたしと同年配くらいの息子に手を引かれた母親が、ゆっくりと散歩していました。

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 冷たくてきれいな水が、あちこちにあります。

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 カーネーションの窓飾りは初めて見ました。

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 路傍の花です。

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 フェックス谷の奥にあるホテルとを往復する馬車です。自動車は乗り入れ禁止です。

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 哲学者・ニーチェが暮らした家です。

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 スーパーマンでも飛んでいるのでしょうか? 
 シルス・マリアのバス停です。それにしてもスーパーマン世代ばかりです。

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 シリス湖の向こうにマローヤが見えます。

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 コルヴァッチ展望台が見えます。

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 なんて青い空なんでしょう。

 評論家の犬養道子さんが「私のスイス」(中公文庫)に書きました。

 「老年の最後の日々をどこで過ごしたいかと問われれば、ためらうことなくシルス・マリアの湖畔を選ぶ」

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ソーリオの栗 それがマロニエ?

【8月25日=ソーリオ】

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 Kastanientorte わぁ~栗のトルテ!
 Nusstorte ひゃあ~クルミのトルテ。
 Birnenbrot 洋ナシパンって?(形?味?)
 Kastanienhonig きゃあ~栗の蜂蜜
 Kastaniennudeln え?栗のパスタ?
 Kastanienmehl ぇぇえ?栗粉?
 Kastanienlikor 栗のリキュール
 Bergeller Alpenbitter ?不明…。
 Kastanienbier 栗ビール…とな…? 
 全部が揃っていて、すごく可愛い文字ですねぇ~。いいなぁ。

 「モジトル」さんのブログに、上のような書き込みを見つけました。写真の右側の看板の文字と見比べてください。同じです。辞書を引かなくても、その意味がわかりました。モジトルさん、ありがとうございます。
 Soglio/ソーリオで見かけた数少ない売店の看板です。

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 こちらにはズラリと「Kastanien」の文字が並びます。
 Googleで「Kastanien」を検索してみました。最初の「Kastanien の画像検索結果」を見ると、これはどうみても日本人にとってはクリです。さらに見ていくと「マロニエの実」という記述に出くわしました。
 Kastanieをわたしの独和辞書で引いてみると「①くりの木および実②とちの類」とあります。マロニエはセイヨウトチノキだったはずです。

 マロニエの花は、ウィーンのカーレンベルクの丘にも咲いてました。 その花の実がクリだったのです。

 なんだか新たな発見というか、ちょっとばかし知恵がついたというか・・・。

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 茶色をしたクリのパスタです。一度は手にしましたが、「かさばるし」と戻しました。やはり買っておけば良かったと、いまになって悔やまれます。右の白いのはクリ粉だったのでしょう。

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 これもクリを使った製品だったのでしょう。確認はしませんでした。

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 床には箱に入ったままの果物が並んでました。一番下は洋なしでしょうか。とんがっているところがちょっと不思議です。

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 日本人観光客も多いのでしょう。こんな文字もありました。

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 店内の全景です。わたしはクリのジャムを買いました。

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 みやげに買って帰ったクリのジャムです。シバ栗のように小さな実です。まだ封を切ってませんが、どんな味がするのか、楽しみです。

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ソーリオで食べた アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ

【LIVE】

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 ソーリオのホテルで食べたスパゲティです。アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノです。タカノツメがよくきいています。
 自分でつくるスパゲティもタカノツメを入れすぎたと反省しきりでしたが、本物の味と違わないことがわかって安心しまwした。

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 イタリア料理は、メニューを見ても安心でです。だいたいは見当がつきます。「ルッコラにパルメザン・チーズ、キノコとなんとか盛りのサラダ」です。もうひとつ、わからなかった単語はクルミでした。

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 ホテルの裏庭で心地よくいただきました。このまま、いつまでも座っていたいソーリオの昼下がりでした。

【追加画像】
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アルプスの村 アルプスの谷

【8月25日=ソーリオ】

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 Soglio/ソーリオの村を通り抜けて、小道をなおも進みました。しばらく歩くと明るい丘に出ました。振り返ると、教会を中心に広がる村が一望できました。

 「見えるかぎりの景観の中にひとつの無駄もなかった。教会を中心とした村も、緑一色の牧草畑も、くらい谷間をこえて向うの山々も、どれ一つとして、この景観から抜き去ることはできなかった」(新田次郎「アルプスの谷 アルプスの村」新潮文庫)。

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 「私たちは牧草畑の間の道を上へ上へと登っていった。教会を中心とする村は谷間に沈み、眼もくらむような日ざしが私たちを取りかこんだ。・・・村が足下に沈むにつれて対照的に私たちの前に姿を現して来た山があった。右側にピッツ・パディーレの北壁が見え、左にシオーラの山群が頭を並べていた」(同)

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 丘の上のベンチで老夫妻が休んでいます。わたしたちもここに座って、ゆっくりとした時間を過ごしました。

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 石瓦の民家越しに見る教会です。

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 黄色い花が咲きます。これも牧草として、やがては刈り取られます。

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 シレネ・ブルガリスでしょう。2年前に訪れたミューレンで見たのと同じです。

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 新田次郎が見あげた「カツラの古木」です。セガンティーニも見上げたかもしれません。

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 反対側に歩いた村の外れです。
 写真にも記録しました。それよりも、天国に行くときに迷わないようにと、わが脳裏にも記憶しようと眺めた「天国の入り口」でした。

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ソーリオの路地に迷い込む

【8月25日=ソーリオ】

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 「天国の入り口 ソーリオ」です。
 小さな村です。思うままに歩きました。どちらを向いても絵になります。たまに観光客とすれ違うくらいで、住民の姿はほとんどありません。
 よそ者のことなんか知らないよというかのように、静かに時が流れています。 

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 セガンティーニもこの村に滞在したのです。彼が見た風景とそれほど変わっていないでしょう。

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天国の入り口、ソーリオ

【LIVE】

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Segantini used to say: “Soglio,the soglia(threshold) of Paradise” 

「天国の入り口、ソーリオ」。アルプスの画家、セガンティーニの言葉です。

 サンモリッツにはセガンティーニ美術館があり、三部作「生」「自然」「死」が展示されています。初日に訪れました。彼の人生を象徴しているのか、どの絵も暗く、人の一生の重さが伝わります。
 美術館は、サンモリッツ湖を隔てた山頂にあるセガンティーニ小屋を向いて建てられています。セガンティーニはそこで、急性腹膜炎で亡くなりました。まだ41歳でした。

 セガンティーニのアトリエは、マローヤに残ってました。そかからマローヤ峠を越えて急勾配をブレガリアの谷に向けて一気に下ります。セガンティーニが晩年を過ごし、「生」のモデルとなった村、ソーリオを目指しました。ポストバスで1時間半ほどかかりました。

 急峻な山肌にへばりつくような村です。石葺きの屋根が寄り添うように並びます。迷路のような路地に迷い込みました。
 澄み切った空から、暖かな陽がこぼれ落ちてきます。名産の栗が実をつけようとしています。小さな小さな村です。観光客はまばらです。
 村のはずれまで歩きました。教会の向こうにアルプスがそびえます。氷河が光ります。

 天国の入り口まで行ってきました。

ブレガリアの谷を下る

【マローヤ=25日】

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 ロマンシュ語で「イン川の庭」を意味するエンガディン地方の上流、Oberengadin/オーバー・エンガディンの一番奥にMaloja/マローヤはあります。イン川はドナウの上流です。
 ローマ時代の街道は、マローヤの村のすぐ先にあるMaloja Pass/マローヤ峠を越えてVal Bregaglia/ブレガリア谷へと下っていきます。
 マローヤは、アルプスの画家、ジョヴァンニ・セガンティーニが晩年を過ごした場所です。
 Maloja Posta/マローヤ・ポスタでポストバスを降りて、20メートルほど歩いたところにセガンティーニのアトリエは残っていました。光が上の窓から差し込むように設計された木造、円形の建物です。

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 隣にはセガンティーニが過ごした家も残ってます。

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 「1894年、ジョバンニ・セガンティーニは妻と家族とともにSavogninからMaloja/マローヤに移り住んだ。彼は、1899年9月28日に亡くなるまで、ここに住んだ。この家は、現在もセガンティーニ一家が所有している」
 そんな風に書かれています。

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 残念ながら鍵がかかっています。開館は週一回、夕刻の2時間ほどです。

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 マローヤからブレガリアの谷を下ってソーリオを目指します。

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 つづら折りの道を一気に下ります。
 サン・モリッツでレンタカーを借りて、自分で運転する計画も立てていましたが、バスにして正解でした。こんな道、走れません。

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 Stampa/スタンパ村です。芸術家のジャコメティ一家の古里です。 
 バスは幹線道路をはずれて村々を回って走ります。せいぜい馬車しか走らなかった昔の路地は狭いです。大型バスは壁から10センチほどしか離れていないところを走ります。

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 Promontogno/プロモントーノに着きました。乗ってきたバスは、そのまま谷を下り、イタリアのChiavenna/キアヴェンナに向かいます。Soglio/ソーリオに行くには、小型(といっても大きいですが)バスに乗り換えます。接続はばっちりで、乗客が乗り換えると、すぐに出発します。
 ソーリオはもうすぐです。

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朝のサンモリッツ駅~レーティッシュ鉄道の電気機関車

【8月25、26日=サンモリッツ】

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 朝食前にRhaetischen Bahn(RhB)/レーティッシュ鉄道のサン・モリッツ駅を散歩しました。ホテルの目の前です。
 「UNESCO世界遺産塗装」のEL/電気機関車「Ge 4/4 Ⅲ 650」が、氷河急行のパノラマ車両を引っ張って、引き込み線から入線してきました。 

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 「Ge 4/4 Ⅲ」は、RhBの本線で使用される山岳鉄道用の主力電気機関車です。

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 「氷河急行塗装」の「651」が、この朝はクール行きの始発として出発していきました。

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 「COOP塗装」の「641」は、入れ替え作業にあたっていました。

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 プルマン社製の豪華客車がとまっていました。オリエント急行でも使われいる客車です。
 ツアーの貸し切りとして併結されるようです。

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 「651」の顔は、前後で異なっています。

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 ホテルの部屋から見下ろすサン・モリッツ駅です。3泊の滞在中、いつでも、いつまでも眺めることができて、幸せでした。

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 サン・モリッツ駅の駅舎です。時計は目の前でした。

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