丹波篠山・福住:その1 MAGNUM COFFEEのアメリカーノ

 ちょっとドライブのはずが、思いがけずも遠くまできてしまいました。丹波篠山の東の端、古民家を改装した店が並ぶ古くて新しい宿場町・福住です。目的地は別の店だったのですが、そこで「コーヒーがおいしいですよ」と紹介されました。
 MAGNUM COFFEE(マグナム コーヒ)のデッキに座り、お薦めのアメリカーノを楽しみました。
 「アメリカンではありません」とのことでした。エスプレッソを湯で割っているいそうです。
 コーヒーはあまり飲まないので、さして違いはわかりません。でも、そのまろやかで深い味わいを感じることができました。

 店の許しを得て持ち込んだパンをいただきました。
 自宅に近い京都・大山崎のパヴェナチュールで買ってきた「フォカッチャの生ハムサンドイッチ」です。シコシコとしたパンと生ハム、パリッとしたレタスの食感が素敵です。

 ここがわたしたちのプレミアムシートでした。

 空気がひんやりとしていました。紅葉が始まっています。

 ゆっくりと時間をかけてコーヒーを淹れ、デッキまで運んでくれました。
 客は他に1組だけでした。

 古い小劇場を改装しているそうです。舞台も残っていました。

 もちろんコーヒー豆の袋売りや、ケーキなども並んでいました。

 福住を抜けるデカンショ街道(篠山街道)に面しています。店の前が一里塚でした。
 
 MAGNUM COFFEE(マグナムコーヒー)
 079-506-2610
 丹波篠山市福住317

 伝統的建造物群保存地区となている街道を歩いてみました。

 趣のある建物が並びます。

 トリコローレがはためきます。イタ飯屋さんでした。今度は、こちらでいただきたいものです。

 こちらはケーキ屋さんでした。

木曽・馬籠宿 近江屋の山菜そば

 旅の2日目(21日)は、昼から雨になりました。
 伊那谷から権兵衛トンネルを抜けて木曽谷に入りましたが、奈良井宿は横目に。上松辺りでは、ワイパーを高速にしても視界不良の土砂降りとなりました。妻籠宿も車からは下りずに通過して、峠を越えると馬籠宿です。ここで雨は止みました。
 観光客に混じってぞろぞろと石畳の宿場を歩き、「近江屋」で山菜そば(700円)をすすりました。

 1杯で千円を超すようなこだわり手打ちのそば屋が多いです。それに比べると、こちらは極めて大衆的でした。そばはなんとか製麺製かもしれませんが、たっぷりの山菜もはいって充分においしかったです。
 雨カッパを着て歩いて峠を越えてきたような、価格に敏感な外国人もやってきて、そばをすすっていました。

 人気の五平餅は、扁平ではなく団子三兄弟型(古い!)です。クルミやゴマがすりつぶして混ざっています。それほど甘くはありません。口直しの漬け物もついていました。

 近江屋
 0573-69-2412
 岐阜県中津川市馬籠4308-1

 島崎藤村の生家でもある馬籠宿本陣は文学館になってます。大昔に入ったことがありますが、内部はすっかり忘れています。
 トウソンって誰?という大方のインバウンドと同様に、わたしも素通りしました。
 とにかく外国人が多いです。スペインのサンティアゴ巡礼路で知り合ったイスラエル人のおっちゃんも、「ナカサンドーを歩いたことがある」と自慢していたのを思い出しました。

 有名な栗きんとんの店です。
 創業の元治元年(1864)って、都では蛤御門で禁門の変が起きるなど幕末の動乱期でした。

 そば屋や五平餅の看板を眺めながら、宿場の坂を下りました。

 馬籠宿は、中山道の43番目の宿場です。

伊那 かんてんぱぱガーデンのテラス席

 千畳敷カールから降りてきて、次に向かったのは「かんてんぱぱガーデン」でした。南と中央の2つのアルプスに囲まれた南信州・伊那谷の新しい観光スポットです。約3万坪のガーデンにレストランや美術館、ショップなどが並びます。
 かんてんメーカーの伊那食品工業の本社・工場周辺に広がっています。
 monterinaと名付けられた複合施設の2階テラス席で、1階のKAFE&BAKERYで買ってきたパンとカフェラテをいただきました。

 「クッラムベリークリームチーズ」は、なんとかんてん入りのパンです。もっちりとおいしいです。

 向こうの南アルプスの稜線は、雲に隠れていました。
 一瞬だけ雲が流れました。仙丈岳かなと思わせるピークが頭を見せました。

 ゆったりとしたカフェスペースです。

 2階のSHOPには、東京発のデザインショップとのコラボ商品が並んでいます。

 わたしが目を止めたのは、模型ヒコーキでした。うまく飛ばすと、上空をルールして戻ってくるそうです。孫は喜んでくれるだろうかとゲットしました。

 山野草園には、花のシーズンは外れてもきれいな花が咲いていました。
 スイレンがひっそりと咲いていました。

 カキツバタが今ごろ咲いています。

 シクラメンでしょうか?

 派手さが目をひくホトトギスです。

 可憐なリンドウも咲いています。

 千日紅が真っ赤です。

 かんてんぱぱショップには、かんてんを使った商品が満載です。

 かんてんぱぱガーデン
 0265-78-2002
 長野県伊那市西春近広域農道沿い

六甲山 シェールミエールのチーズボロネーゼ

 飽きもせずにきょうもパスタとなりました。でもシチュエーションがちょっと違いました。
 週明けは台風接近の予報が外れて、まだまだ先に。からりと晴れ上がったので、どこか涼しいところへと、車で六甲山に登りました。
 穂高湖のほとりに生まれたばかりの絶景カフェ「シェールミエール」でランチしました。
 あまりセレクトの余地はなく、無難に「チーズボロネーゼ」(1628円)です。自慢の生パスタがもちもちでした。

 セットのコンソメスープ、アイスコーヒー(プラス150円)とともにいただきました。

 奥さまは「キッズカレー」です。量が少ないだけで、スパイシーなおとなのお味でした。

 三角屋根に青空が広がる気持ちのよい空間です。

 窓枠の額縁に収まっシェール槍です。標高643mの小さな鋭鋒です。
 大正初期に神戸居留地のドイツ人、H・シェールが好んで登ったことからそう名付けられたそうです。

 店内をのぞき込みました。

 はるかにそびえるシェール槍です。手前は穂高湖です。
 堰堤でせき止められた人工湖は、北アルプス・上高地の大正池に雰囲気が似ていることからの命名です。槍とセットです。

 こちらが湖畔のシェールミエールです。
 「シェール槍が見え~る」ということでしょう。

 シェール槍への登攀路を歩いてみました。

 ペットボトルの水すら準備していない無謀登山はすぐに中断しました。
 戻る途中の湖上では、子どもたちが水遊びを楽しんでいました。

 6年ほど前にここへやってきたことがあります。桟橋の「森のふ頭」や湖面に映る逆さ槍の光景は当時と変わっていませんでした。

 汗だらだらで登った 摩耶山

びわ湖ホール タリス・スコラーズのミゼレーレ

 タリス・スコラーズのミゼレーレ・メイ・デウズ(グレゴリオ・アレグリ作曲、神よ、私を憐れんで下さい)を、満員のびわ湖ホールの大ホールで聴きまいた。ルネサンス音楽最高の合唱アンサンブルです。
 「システィーナ礼拝堂からのひらめき」と題されたプログラムです。ミゼレーレは、礼拝堂から門外不出だったこの曲を聴いた14歳のヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトによって暗譜され、世に出たというエピソードがあります。
 舞台に男女の5声、4階の後方客席に4声、4階側壁に男声と三方から発せられる澄み切ったハーモニーが交錯しました。1800席を超す、あまり残響には考慮されていないようなオペラハウスです。その大空間を完全にコントロールした天にも昇るような圧巻の演奏でした。
 京都のバロックザール(200席)で9年前、サラウンド音声に包み込まれるようなミゼレーレも聴いています。システィーナ礼拝堂での響きを体感したくなりました。

 公演前にラウンジで昼飯にしました。びわ湖に向かっていただいた「えびピラフセット」です。

 シンプルな味付けで、おいしくいただきました。

 メニューは多くないうえ、スパゲティはわたしの前で売り切れになりました。

 公演を前に、ラウンジはいっぱいでした。

 公演後、雨も止んだようなので湖岸に出てみました。ノカンゾウが咲いていました。

 キキョウも可憐でした。

 雲が垂れ込めるびわ湖です。向こうに近江富士(三上山)がきれいなピラミッドを描いていました。

熊野九十九王子を往く その番外 土砂降りの熊野速玉大社

 土砂降りの中、新宮にある熊野速玉大社に参りました。本宮大社、那智大社とともに熊野三山と呼ばれます。ここは初めての地でした。
 「熊野九十九王子を往く」の3日目(27日)です。朝から天気予報通りの雨となりました。これを予想して中辺路の滝尻王子までの道を、2日間で歩き切っていました。予定が空いたので、紀伊田辺から新宮までやってきました。

 熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の夫婦神を主祭神としています。

 雨の中、参拝客が次々と訪れていました。

 背後には、神倉神社がある権現山などがそびえます。
 絶壁の上の巨岩「ゴトビキ岩」を拝みに上がりたかったのですが、この雨では急階段を上るのは無理とあきらめました。

 熊野御幸を重ねた歴代天皇(上皇、法皇)の名前が刻まれています。最多は後白河法上皇の32回でした。

 ここも世界遺産です。

 八咫烏(やたがらす)神社もありました。

 熊野速玉大社
 0735-22-2533
 和歌山県新宮市新宮1番地

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かしわら水仙郷と高尾山 焼肉を満喫

 誘われて2日続きの山行となりました。こんなこと、初めてです。
 河内の「かしわら水仙郷」で咲き乱れる水仙(スイセン)を、カメラで追いました。盛りはちょっと過ぎたような感じでした。空模様もどんよりとしていました。それでもアチラ、コチラとシャッターを押しまくりました。

 高尾山の山頂で、きょうのメンバーでパチリ。Iちゃんとは、昨秋の立山以来でした。あとの2人は、昨日から引き続きです。

 お楽しみメーンは、きょうも食べて飲むこと。
 早めの下山後は、鶴橋の鶴一に直行して、おいしい焼き肉をほおばりました。ああ、きょうもサイコーの1日でした。

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滋賀・守山 佐川美術館ミュージアムカフェの比叡とろ湯葉そば

 滋賀・守山のびわ湖畔にある佐川美術館で「ガウディとサグラダ・ファミリア展」を鑑賞しました。
 ちょっと疲れて、ミュージアムカフェでそのまま昼食にしました。選択の余地はなく「比叡とろ湯葉そば 鶏ごぼうごはんセット」(1630円)です。
 「温」を頼むと、湯がかれたそばと出汁が別に出てきました。

 熱々を注ぐと、豆乳が湯葉になるというわけです。口あたりの優しい味わいです。
 

 そばはも柔らかいです。
 いつもならアクセントに七味をふりかけるところです。そんなものはありませんでしたが、満足して出汁まですすりました。

 炊き込みご飯もおいしかったです。

 コーヒーがセットです。京都・三条のイノダコーヒです。

 奥さまは「生ハムのクロワッサンサンドプレート」でした。トルティーヤが柔らかくておいしかったそうです。

 中庭に面したゆったりとしたスペースです。

 池の向こうに比良の連山が頭をのぞかせていました。

 「ガウディとサグラダ・ファミリア展」は、アントニ・ガウディ(1852-1926)の建築思想と造形原理を、バルセロナのサグラダ・ファミリアに即してわかりやく見せてくれました。なかでも「コローニア・グエル教会堂、逆さ吊り実験」などには、目が釘付けになりました。
 サグラダ・ファミリアは2026年には完成予定です。もう一度、行ってみたいという思いが募りました。その時は、バルセロナに点在するカサ・ビセンス、グエル公園、カサ・バッリョ、カサ・ミラなどのガウディ作品もゆっくりと見たいものです。

 「蝦夷鹿」(佐藤忠良作)の向こうの紅葉が美しいです。

 平山郁夫などの常設展がありますが、2度目の今回は失礼しました。

 佐川美術館
 滋賀県守山市水保町北川2891
 077-585-7800

大阪・天王寺 「酒房 ワビスケ」の鯵とお造り

 大阪・天王寺のルシアスの地下にある「酒房 ワビスケ ルシアス店」で昼飯にしました。
 「小田原の老舗干物屋さんの鯵とお造り」(1089円)です。
 ちょっと薄暗いテーブルでした。カメラの絞りが開放となり、焦点深度が浅かったです。主役の鯵とお造りより、脇役の肉豆腐とあおさのみそ汁にピントがきています。

 ハマチ、タイ、サーモンの3種盛りです。どれもうまいです。

 鯵の干物は塩加減も絶妙でした。小田原うんぬんとこだわっているだけのことはあります。

 奥さまはお造りをから揚げに代えた「わびすけランチ」(869円)です。びっくりするほどリーズナブルです。

 大阪の庶民価格ですね。観光客相手のあべのハルカスに上ったら、価格もぐっと上がるのでしょう。

 

 改めて夜にやってきたいです。

 酒房 ワビスケ ルシアス店
 06-6647-0039
 大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目5−1 ルシアスビル B1F

 ルシアスビルとつながっている隣のアポロビルは、わたしの学生時代からありました。天王寺・阿倍野界隈は、すっかり変わってます。でも懐かしい風景を発見することもできます。

熊野九十九王子を往く その8 湯浅~紀伊内原

 「熊野九十九王子を往く」の8回目を歩きました。
 紀州路をここまで南下してくると、もはや大阪北東部のわが家からの日帰りは、時間的にも、JRの運賃でも難しくなってきます。
 御坊の駅前ビジネスホテルに2泊しました。
 1日目は湯浅をスタートして山道の鹿ヶ瀬峠を越え、古道の石畳を下りました。ゴールとした紀伊内原まで17.7キロと、サンティアゴ巡礼のポルトガルの道以来のロング・ウォークとなりました。

 後白河法皇も通った熊野古道です。当時の石畳が500㍍余にわたって続きました。現存する石畳道の最長です。

 昼飯は、阪和道・広川IC近くのコンビニで仕入れてきました。ルートを通じてコンビニはこの1軒だけでした。飲料水の自販機もありませんでした。

 最後は痛くなってきた左足を引きずってJR紀伊内原にゴールしました。ひと駅先の御坊で泊まりました。

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