【8月27、28日=ツェルマット】
朝食もマッターホルンを眺めながらです。最高のぜいたくです。
Hotel Parnass/ホテル・パルナスの朝食には、温かな料理はありませんでした。
コーヒーを頼むと、温かなミルクが大きなポットでサーブされます。これは、スイスのどのホテルでも同じでした。
【8月26=ツェルマット】
チーズ・フォンデューに挑戦しようということになりました。実は2年前のスイスでも食べてません。これを食べずにスイス料理のことを話すのは失礼かと。
ツェルマットのメーンストリートにある老舗ホテル「Schweizerhof/シュヴァイツァーホフ」の1階にあるレストラン「Schwyzerstuebli」です。予約なしでしたが、「9時までなら」と席を用意してくれました。
フォンデュー鍋が運ばれてきました。チーズが煮えています。
サラダからスタートです。
パンの山です。こんなにたくさん!
パンを長いフォークに突き刺して、溶けたチーズの海に沈めます。
意外とあっさりとしています。キルシュ、それともワイン(?)が効いてます。うん、おいしいと食べ進みましたが、いつまでたっても同じ味です。いくつもの皿を並べて、順番に味をたのしむ日本料理になれている口には、どうにも単調です。
ふかしたポテトもでてきました。でも、チーズの味は同じです。
音楽も入って店内はにぎやかです。
隣の席に、日本人の障害者ばかりのツアーがやってきました。ほぼ全員が車いすです(翌日、ゴルナーグラート展望台でも出会いました)。それを店では、当然かのように出迎え、テーブルをセットしていました。客、店ともに感心することが多い光景でした。
お代は、フォンデューが2人前で48スイスフラン、ビールと合わせて計74スイスフランでした。まあ、そんなもんでしょう。
日が暮れたツェルマットのメーンストリートです。おみやげ屋やレストランなんかが並びます。
Schwyzerstuebli
Bahnhofstrasse 5/ 3920 Zermatt
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【8月26日=氷河急行】
氷河急行は、サン・モリッツからツェルマットまでを8時間かけて走ります。東半分はRheatischen Bahn(RhB)/レーティッシュ鉄道が、西半分はMatterhorn Gotthard Bahn(MGB)/マッターホルン・ゴッタルド鉄道が運行しています。
中継地のディセンティス/ミュンスター駅では、牽引電気機関車がRhBの「Ge 4/4 Ⅲ」からラックレール区間も走れるMGBの「Hge 4/4 Ⅱ」に付け替えられます。
クールから先頭を走ってきたRhBの「COOP塗装機」が切り離されます。
MGBの「Hge 4/4 Ⅱ 1 Matterhorn」です。
座席の枕カバーには「GLACER EXPRESS」と刺繍がはいってます。
パノラマ車両は、広い窓から景色を楽しむことができます。
Brig/ブリークに停車しました。体を伸ばすために、ホームに降りました。でも注意しないと、アナウンスもベルもなしに発車します。
終点のZermatt/ツェルマットに到着しました。退屈することもない、楽しい旅でした。
上は、サン・モリッツ-ツェルマット間の氷河急行1等座席指定券です。2人で36.40ユーロです。日本で事前に予約してますので、ユーロ払いになっています。どういうわけかウィーンで発券されたらしくOEBBとオーストリア国鉄のロゴが入っています。
下は、スイス・セイバー・フレキシー・パス1等3日間です。スイスの国鉄はもとより私鉄(レーティッシュ鉄道もマッターホルン・ゴッタルト鉄道も私鉄です)のほとんどや都市交通、美術館までが乗り放題、タダとなるスイス・パスです。セイバーは複数人が同一行程を移動するときの割引。フレキシーは、決められた期間内の自分で指定する日だけ有効という条件です。わたしは2人分で394.35ユーロでした。
券面には、わたしが書き込んだ使用日と、検札の印がが入ってます。
【8月26日=氷河急行】
氷河急行に乗りました。St.Moritz/サン・モリッツからZermatt/ツェルマットまで約270Kmを8時間もかけて走ります。平均時速は34Kmにすぎません。
急坂を上り下りする氷河急行の名物が、この「傾いたグラス」です。ワインがこぼれないような、わざと傾けてあるのです。みやげにと購入し、さっそく持ち込んだ赤ワインを注ぎました。車両の窓枠やビンの傾き、ワインの水平線の具合などから、かなりの坂を走っていることがわかると思います。
サン・モリッツのCO-OPで買った安物のワインですが、こうして飲むと格別です。
現在のパノラマ列車は食堂車を連結せず、座席で食べられるようになっています。これも氷河急行の名物ですが、事前に見たテレビ番組では、いかにも冷凍食品といったニンジンなど、どうもおいしそうではありません。それに予約が必要なうえ、高価です。
わたしたちは、安上がりにCOOPで仕入れてきたパンにチーズやハムを重ねて食べました。ホテルの朝食の食堂からいただいてきた果物やバターも加わって、おししい昼食でした。
食堂車は連結してませんが、隣の車両はサロンカーでした。のんびりとお茶にしました。
隣の乗客が食べていた名物のランチです。実物は、なかなかおいしそうでした。ケチらずに頼んだらよかったかなと、ちょっと心が残りました。
【8月26日=氷河急行】
氷河急行がルート最高地点のOberalppass/オーバーアルプ峠(2033m)を越えます。
St.Moritz/サン・モリッツ(1775m)を出発した列車は、Chur/クール(585m)で最低地点まで下ります。オーバーアルプ峠を越えると、Visp/フィスプ(658m)までもう一度下り、終点のZermatt/ツェルマット(1604m)まで登ります。
途中のDisentis/ディゼンティス(1130m)までのReatische Bahn/レーティッシュ鉄道は、粘着運転でカーブを繰り返し、ループを描きながら急坂を登ります。
後半のMatterhorn Gotthard Bahn/マッターホルン・ゴッタルト鉄道区間はラックレースをきしませて、一気に登っていきます。
森林限界を超えているので、荒涼とした土地が広がります。
列車は右に左に急カーブを曲がりながらAndermatt/アンデルマットへと下っていきます。
これから走っていく線路が見えています。
アンデルマットはアルプスの十字路です。ひと休みとなりました。
アンデルマットを発車すると、すぐにトンネルに入りました。フルカ・トンネルです。昔はフルカ峠を越えました。そこから氷河を臨めることができたことから「氷河急行」と名付けられました。
【8月26日ーランドヴァッサー橋】
氷河急行の最大の見せ場です。ランドヴァッサー橋です。川床からの高さ65mにかかる、ローマの水道橋に似た美しい橋です。
Filisur/フィリズールの駅を過ぎると、トンネルにはいります。そこを抜けると-
え、なに? この赤いの…。
こんな風になっているのは知ってました。架橋100年目にしての大工事中です。日本のようなブルーテントじゃなかったことを感謝すべきでしょうか。
振り返りましたが、シャッターを押す気力が失せてしまいます。
ちょうど車内検札にやってきた女性車掌は、「どうぞ、先に写真を撮ってください」と愛想よかったのですが。
いくら振り返っても、やはり赤いです。
NHKの「世界遺産への招待状」で今夜、放送されていた番組でも、やはり橋は赤かったです。
【8月25日=シルヴァスプラーナ】
Silnasplana Posta/シルヴァスプラーナ・ポスタのバス停前にある雑貨店のショーウインドーです。前日の朝、コルヴァッチ展望台に向かう途中、ここで降りました。店内に「ウルスリ」をデザインした鉄製の壁掛けが見えました。まだ店は閉まってましたので、「いいねえ。いくらくらいするんだろう」といって通り過ぎました。
Sils Maria/シルス・マリアのみやげ店の壁にも、「ウルスリ」はいました。「やっぱり、あの店が気になる」と、サン・モリッツに帰るバスをシルヴァスプラーナ・ポスタで途中下車しました。
でも「ウルスリ」はちょっと高価でした。どれも100スイスフランを軽く突破します。1枚1枚が手作りのようです。「ほしいけれどねー・・・」
Soglio/ソーリオからの帰りに訪れたシリス・マリアのみやげ店で再会した「ウルスリ」です。
絵本「ウルスリのすず」の1カットです。購入した絵はがきのコピーです。
「ウルスリのすず」は今春、大阪市立図書館で借りて楽しみました。作者のAlois Carigiet/アロイス・カリジェは、Chur/クール近くの村の生まれで、クールには美術館もあるようです。
カリジェと「ウルスリのすず」に関しては、こちらが詳しいです。
Silnasplana Posta/シルヴァスプラーナ・ポスタの町角です。
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【8月25日=シルス・マリア】
Sils Mria/シリス・マリアでポストバスを降りました。通りすぎるにはもったいない村だったからです。
白壁に陽があたります。
観光客も多いです。わたしと同年配くらいの息子に手を引かれた母親が、ゆっくりと散歩していました。
冷たくてきれいな水が、あちこちにあります。
カーネーションの窓飾りは初めて見ました。
路傍の花です。
フェックス谷の奥にあるホテルとを往復する馬車です。自動車は乗り入れ禁止です。
哲学者・ニーチェが暮らした家です。
スーパーマンでも飛んでいるのでしょうか?
シルス・マリアのバス停です。それにしてもスーパーマン世代ばかりです。
シリス湖の向こうにマローヤが見えます。
コルヴァッチ展望台が見えます。
なんて青い空なんでしょう。
評論家の犬養道子さんが「私のスイス」(中公文庫)に書きました。
「老年の最後の日々をどこで過ごしたいかと問われれば、ためらうことなくシルス・マリアの湖畔を選ぶ」
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【8月25日=ソーリオ】
Kastanientorte わぁ~栗のトルテ!
Nusstorte ひゃあ~クルミのトルテ。
Birnenbrot 洋ナシパンって?(形?味?)
Kastanienhonig きゃあ~栗の蜂蜜
Kastaniennudeln え?栗のパスタ?
Kastanienmehl ぇぇえ?栗粉?
Kastanienlikor 栗のリキュール
Bergeller Alpenbitter ?不明…。
Kastanienbier 栗ビール…とな…?
全部が揃っていて、すごく可愛い文字ですねぇ~。いいなぁ。
「モジトル」さんのブログに、上のような書き込みを見つけました。写真の右側の看板の文字と見比べてください。同じです。辞書を引かなくても、その意味がわかりました。モジトルさん、ありがとうございます。
Soglio/ソーリオで見かけた数少ない売店の看板です。
こちらにはズラリと「Kastanien」の文字が並びます。
Googleで「Kastanien」を検索してみました。最初の「Kastanien の画像検索結果」を見ると、これはどうみても日本人にとってはクリです。さらに見ていくと「マロニエの実」という記述に出くわしました。
Kastanieをわたしの独和辞書で引いてみると「①くりの木および実②とちの類」とあります。マロニエはセイヨウトチノキだったはずです。
マロニエの花は、ウィーンのカーレンベルクの丘にも咲いてました。 その花の実がクリだったのです。
なんだか新たな発見というか、ちょっとばかし知恵がついたというか・・・。
茶色をしたクリのパスタです。一度は手にしましたが、「かさばるし」と戻しました。やはり買っておけば良かったと、いまになって悔やまれます。右の白いのはクリ粉だったのでしょう。
これもクリを使った製品だったのでしょう。確認はしませんでした。
床には箱に入ったままの果物が並んでました。一番下は洋なしでしょうか。とんがっているところがちょっと不思議です。
日本人観光客も多いのでしょう。こんな文字もありました。
店内の全景です。わたしはクリのジャムを買いました。
みやげに買って帰ったクリのジャムです。シバ栗のように小さな実です。まだ封を切ってませんが、どんな味がするのか、楽しみです。
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