京の三十三食 八番 錦 冨美家のしっぽくうどん

 錦(市場)の冨美家といえいば、小さいころは甘党の店でした。たまに大丸まで買い物に来たときは、帰りにここであんみつか何かを食べさせてもらうのが楽しみでした。今も「冨美家なべ(鍋焼きうどん)」で人気の麺類の店として残っています。
 きょうは錦通堺町角の錦店が休みだったので、北に50㍍ほど歩いた本店でいただきました。「しっぽくうどん」(680円)と「かやくご飯セット」(230)です。
 しっぽくとは卓袱。 長崎が発祥の和風中華の卓袱料理のことですが、京都ではかやくうどんです。板麩、かまぼこ、湯葉、厚焼き玉子、椎茸、それに三つ葉が載っています。七味をたっぷりと振りかけていただきました。。

 薄暗い店でした。それは言い訳で、ピントがうどんから外れています。
 控えめであまり主張のない柔らかいうどんです。

 京都のうどんは出汁で食べます。昆布と鰹節のよくきいた、純粋で飾らない味です。
 熱いのに、最後まで吸ってしまいました。

 メニューを見て気になっていた「亀山」です。ショーウインドーを眺めて、そうだ、これだ。焼き餅にあんがのっているのでした。小さいころに食べたことがあります。

 うなぎの寝床のような店です。手前がカウンター、奥がテーブル席です。

 冨美家本店
 075-222-0006
 京都市中京区錦通堺町上ル菊屋町519

 向こうを横切るのが錦です。

 店を出ると、相変わらずの暑さです。バッグの保冷袋から秘密兵器を取り出しました。「ネッククーラー」です。娘が「パチモンだけれど」と、買ってくれました。
 冷媒が密閉されていて、あらかじめ冷蔵庫で冷やしておきます。首に巻き付けるとひんやり、ほっとひと息つけます。家についてもまだ冷たかったです。
 

 角のシャッターが閉まっているところが錦店です。昔から同じ場所です。

 シャッターに張られていた定休日の案内です。新型コロナ対策のようです。2店でローテーション営業してます。従業員はワンセットで足りるということですね。もちろん休日要員は必要でしょうが。

 シャッターを閉めている店もあって、にぎわいはほどほどの錦市場です。
 冨美家の対角が、年末に白味噌を買いに来るのが恒例の「麩嘉」です。