オーストリア・ザルツカンマーグートの町、グムンデンです。予定もしなかったOeBB(国鉄)の駅での途中下車でした。
乗客はみんな降ります。どうしたのかと戸惑っていると、隣の席のおじさんが「ここからはバスで行くんだよ。ついておいで」と。横に旧市街に向かうトラムが停まっていました。
鉄道は不通になっていたようです。バスはトラウン湖岸を走り、思わむ景色を楽しました。
バスを降りたときに振り返ると、窓に「代行」と表示されていました。
おかげで、湖に浮かぶ美しい村、世界遺産のハルシュタットの滞在時間が短くなってしまいました。
土産物店で緑色のラインが鮮やかなグムンデン焼きにひきつけられました。カルパッチョなんかを盛るときに重宝しています。
最初にザルツカンマーグート観光したときのツアーガイドが、グムンデン焼きをバカにしたような案内をしました。わたしにとっては思い出深い町になりました。
その旅の最終地のジュネーブです。GPL(ゴールデン・パス・ライン)の展望車の先頭に乗って、スイスの山岳田園風を楽しみました。モントルーからレマン湖を眺めて到着しました。
気が緩んでいたのでしょう。ビールを飲んで、コルナヴァン駅(中央駅)の小荷物窓口に向かいました。でも、とっくに閉まってました。ゲペックという便利な託送サービスでスーツケースを預けていました。ここで受け取らなくては、翌朝の帰国便に間に合いません。
案内の腕章をした駅員に助けを求めると、「ここで待ってなさい」と保管場所から2個のスーツケースを持ってきてくれました。
ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会です。レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を鑑賞しました。
到着したマルペンサ空港でシャトルバスに乗り込みました。でも、なにかヘン!「Milano Centarale?」。運転手に確かめました。「No,No! あっちだよ」。おかげで旅の初日から迷子にならなくてよかったです。
どの旅でも旅行傷害保険はかけていました。でもロスト・バッゲージにもあわず、使ったことはありません。それでよかったのです。
スペイン巡礼では、その日の日課を歩き終えた午後は、シャワーを浴びてのんびりとビールでくつろぎました。
そんなときにLINEに呼び出し音が響きました。パリ在住40数年という中学時代の同級生のマダムからでした。「困ったことができたら、いつでも連絡してよ。サンジャック(巡礼のゴールのサンティアゴのフランス語読み)にも知り合いがいるから」。これが、最大の安心保険でした。
オーストリアとスイス、ドイツが接するボーデン湖の湖上につくられたブレゲンツ音楽祭の舞台です。
大きな目が背景となった湖上の舞台で、プッチーニのオペラ「トスカ」を楽しみました。
これもいうなれば偶然でした。この旅では、ルツェルン音楽祭を見るはずで、旅行代理店にチケットを手配していました。ところが、直前になって「席が取れませんでした」。あわてて調べたら、同じ日がブレゲンツの最終日でした。
それ以来、旅はすべて自分で手配しています。航空券も、ホテルもコンサートも。
さて、次に旅立てるのはいつになるのでしょうか・・・。
あ、これで完結です。バトンを引き継ぐのを忘れてました。どなたか、お願いします。