AURATONE 番外編 「ヘンテナ」の改良

 AURATONEの番外編です。テレビ音声がAURATONEのスピーカーから出るようにしました。
 古いテレビをわたしの部屋に置いてます。ただしこの部屋にはアンテナが引き込まれていません。それでもテレビはきれいに写っています。アンテナは、窓越しにぶら下がっているこの銅線です。「ヘンテナ」といいます。考案されたかたが、「ヘンなアンテナ」と命名されたようです。
 横道にそれて改良版を試していると、「菅首相、総裁選不出馬」の衝撃のニュースが飛び込んできました。 

 材料は長さ50センチほどの銅線2本と、片側にアンテナ・コネクタがついたケーブルだけです。
 銅線は、VAケーブルという家庭用100V電源の給電ケーブルの被膜をはいで使いました。

 設計図です。
 これまでに作った2つは、電波の弱い関西テレビ(KTV)だけ受信できませんでした。3号機はKTVの波長に合わせました。
 計算から縦横が300×100mmとなりました。
 波長の単位は「λ(ラムダ)」です。新型コロナウイルスの南米ペルー由来の「ラムダ株」のラムダで、ギリシャ文字の11番目です。すでに12番目の「ミュー株」まで出現しています。

 規定の大きさになるように銅線を曲げて、ハンダ付けして固定しました。

 ヘンテナの1号機と2号機です。
 1号機は、今回のよりひと回り小さいです。2号機は、薄いプラボードにアルミ箔を張っています。どちらもKTVだけ写らない、もしくは不安定でした。
 わたしの部屋は、マンションの4階で、窓は北東を向いています。テレビ各局のアンテナは、真南の生駒山上に建っています。条件は良いとは思えませんが、これで各局がきれいに写ります。KTVもばっちりです。

AURATONE その4 サランネットで厚化粧

 ヤフオクでゲットした AURATONE(オーラトーン)5C Super Sound Cube は、突板を張る化粧直しで見違えるようになりました。
 パソコンを通してネットのAmazon Music で古い日本のヒット曲を流しています。竹内まりや、井上陽水、財津和夫・・・。クラシック、なかでもシンフォニーなどの大編成はまるでダメでですが、ボーカルは生々しいです。

 スピーカーが丸見えなのも悪くはないですが、サランネットをかぶせて厚化粧することにしました。
 近くのダイソーに行き、厚さ5ミリのカラーボード(ポリスチレン製)を買ってきました。
 サランネットの布は、アマゾンで購入済でした。

 軟らかいボードなのでカッターナイフで簡単に切れます。
 丸い穴は、サークルカッターの出番です。
 合板で作ろうかと考えていましたが、工作の楽さではスチレンボードにして正解でした。
 

 両面テープでサランネットの布を固定しました。
 四隅はホッチキスで留めました。

 取り外しておいたAURATONEのロゴ・プレートを張って完成です。
 やはりこちらの方が落ち着きます。

AURATONE その3 塗装で完成

 ヤフオクで落札したモニター・スピーカー、AURATONE(オーラトーン)5C Super Sound Cubeは、突板を張った上から塗装仕上げしました。
 塗ったのは亜麻仁油を主成分としたワトコオイルです。しみ込ませたという方が正確でしょうか。
 刷毛で塗ったら、すぐにぼろ布で拭きとります。これで刷毛ムラはできません。ペンキやラッカーと比べると、ずっと簡単です。

 エボニーという比較的濃い色を塗るつもりでした。ところがフタが完全に閉まっていなかったようで、乾燥して固まってました。
 小さい缶入りはミディアムウォルナットという薄い色です。こちらを使いました。
 10分ほどの簡単な作業でした。

 ひと晩、乾かしたあと、オイルフィニッシュしました。
 使ったのは独リボス社のビボスオイルです。オーク製のダイニングテーブルの艶を維持するために、時々塗ってます。

 こちらの作業も5分ほどで終わりました。

 自室のテレビの脇にセットしました。落ち着いたいい色になりました。
 こうなるとテレビの音声も、このスピーカーから出したくなります。オーディオの配線をして、切り替えて使えるようにしましょう。

AURATONE その2 突板で化粧直し

 ヤフオクで落札したモニター・スピーカー、AURATONE(オーラトーン)5C Super Sound Cubeは、木目をプリントしたビニールシートで覆われています。この安っぽいシートをはがして銘木の突板に張り替えるのは、当初からの計画でした。
 塗装はまだですが、ずいぶんときれいになったと自己満足です。 

 ビニールシートは簡単にはがすことができました。
 シートの下は、予想通りにMDF(中質繊維板)の箱でした。

 突板は、ホンモノの木を、薄く裂いてシート状にしたものです。
 300Bアンプのサイドパネルをつくるときにネット購入したのが、たくさん残っていました。
 材質は、オークだったかローズウッドだったか忘れてしまいました。

 厚さは0.5mmほどで、カッターナイフで簡単に切ることができます。

 木工ボンドで接着します。

 ボンドを一面に塗り、シートを重ねます。
 アイロンの高熱でボンドの硬化を早めます。
 スピーカーが収まる穴の部分は、カッターナイフで開けます。

 側面は、少し大きめのシートを張り、乾いたところでははみ出した部分をカッターナイフで切り捨てます。
 縁の部分も全部、張りました。

 
 朝から、サンドペーパーで磨きました。汗がプルプルとしたたる作業でした。
 ほぼ思うように仕上がりました。

AURATONE その1 サランネットを外す

 AURATONE(オーラトーン)5C Super Sound Cube という小型スピーカーをヤフオクで落札しました。
 1970~80年代のレコーディング・スタジオに必ずといっていいほど置かれていたモニター・スピーカーです。
 根強い人気があり、中古でもそこそこの値がついています。このスピーカーは、サランネットの辺りがオリジナルではなさそうなのが不人気だったのか、競り合う相手はなく一発落札でした。

 米・カリフォルニアで生産されています。JBLやアルティックと同じウェストコーストの音がするはずです。
 正規輸入品であるラベルも張られています。

 さっそく音出しをしました。パソコンの音源を中華デジタルアンプから出しました。
 いい音です、と絶賛したいところです。ところが低音はまるで出ません。高音もあまり伸びてません。米国で、カーラジオから出る音を再現するために作られてものだと知れば、納得です。
 でも、中音ははっとするほど美しいです。なかでも人の声が。

 サランネットの枠は、ヒノキ角材を張り付けたような感じです。
 思い切ってカッターナイフで切込みを入れてはがしてみました。
 予想的中で、前オーナーが細工していたようです。

 オリジナルのバッフルが現れました。
 シリアル(製造番号)は、ちょっと離れていますが、これくらいならペアといえるでしょう。

 エッジも予想以上にしっかりとしています。

 スピーカー・ユニットには大きなマグネットがついています。

 張られていた木目模様のビニールシートがはがれています。
 300Bアンプを作った時に入手した名木の突板シートが残っているので、張り替えることにします。

パソコンをリニューアル

 孫たちの帰省もなく、静かなお盆です。
 毎日、テレビよりずーっと長い時間、向き合っているパソコンです。4年ほど前に購入したBTO(Built to Order)のデスクトップです。
 このところ、起動が不調で、何回も電源スイッチを押さないとスタートしない不具合が出ていました。完全に起動しなくなる前に、心臓部のCPUと動脈のようなマザーボードをリニューアルしました。これで、また数年は生き延びることができるでしょう。

 何でもネット通販で簡単に手に入ります。
 CPUは、INTELのCore i5-10400Fです。第10世代で、コストパフォーマンスが良いと好評です。これまで使っていた第6世代のi5-6500よりはかなり高性能になりました。
 マザーボードは、CPUにあわせたASRockのB460M-PRO4です。
 あわせて2.5万円ほどでした。中級ですがゲームはしませんので、このくらいの性能で十分です。

 これまで使ってきたパソコンの内部です。
 メモリーやSSD、HDD、GPU、BDドライブはもとよりケースもそのまま使用します。

 ほこりをかぶったマザーボードを取り外しました。

 新しいマザーボードです。基板の大きさが若干、異なります。奥行きが3センチほど長くなっているので、うまく納まるかちょっと心配でした。

 内部がちょっと窮屈になりましたが、同じネジ穴で固定できました。
 CPUを取り付けます。

 ここでトラブル発生です。
 CPUの発熱を冷却ファンに逃がすために熱伝導率の高いグリスをはさみます。持っていたグリスは、注射器のようなポンプを押しても出てきませんでした。
 あわてて高槻市内のパソコン・ショップまで車を走らせて、新しいグリスを買ってきました。

 慎重に配線をつないで、いいよ緊張のスタートとなりました。
 電源スイッチをオンにすると、ファンは回り始めました。ところが、ディスプレーは反応がありません。ちょっと焦りました。メモリーをいったん外してもう一度、カチッと音がするまでしっかりと挿入すると、今度はOKでした。
 Windows10のいつもの画面が、何事もなかったように立ち上がりました。

 リニューアルしたパソコンは、順調に動いています。このブログ投稿が、初仕事です。
 ブログ作成くらいなら違いはわかりません。それでもベンチマークというソフトで性能を比較すると、格段にアップしています。安心しました。

 定位置におさまって、リニューアル工事は完了です。

そばの実の収穫

 蕎麦屋でいただいてきたそばの種を蒔いて2カ月近くがたちました。ベランダの小さなポットに、白い花が咲き、濃い茶色の実が成りました。
 収穫です。といっても一枝の先をもぎ取っただけです。

 硬い4つの実がついていました。

 脱穀(?)の仕方がわかりません。生姜卸の上で潰してみましたが、うまくいきません。
 一粒、口に入れました。硬い皮は破れましたが、さして味はしませんでした。

 京都・久我にある「蕎麦工房 膳」でみやげにいただいたそばの種です。
つぼみが膨らみ白い花が咲きました
ベランダをにぎわせてくれています。

JR・ICOCA大回り乗車 北近畿ルートの3食

 JR西日本のICカード、ICOCAの利用可能駅が今春、拡大されました。北近畿エリアでは、山陰線の園部-城崎温泉、姫新線の和田山-寺前間の主要駅です。
 これまでは大阪近郊区間に限られていた大回りルートが、ICOCA利用だと京都-和田山-姫路と回るループが可能となりました。
 青春18きっぷのシーズンですが、5回分を使い切る気力もなく手が出ません。お手軽に、北近畿をぐるーっと回って片道160円ぽっきりというICOCA大回りを楽しみました。
 駅弁もいただきました。和田山のホーム・ベンチで昼飯にしたのは京都で買ってきた「京風だし巻と牛すき重」です。目の前に止まっている気動車、キハ40のガラガラというディーゼルエンジンのサウンドをバックに、風に吹かれていただきました。

 京都では、ホームの立ち食い、麺家の「朝定食」をいただきました。現役時代には、東京出張の折によく食べた思いでの味です。

 姫路での足跡は、これしかありません。ホームにある「まねき」の「えきそば」です。黄そば(中華そば)と和風だしが、絶妙のマッチングです。

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憧れの 300Bシングル・アンプの製作 番外編 「紫電改」敗れる

 憧れの300Bシングル・アンプは、機嫌よく鳴っています。
 1世紀ほど前に発売された米ウエスタンエレクトリック(WE)のトーキー用アンプ#91B型を参考にした回路となっています。6SJ7-300Bのシンプルな2段構成です。このうち初段(ドライバー)球の6SJ7は、米RCAのメタルチューブを使っています。黒い2本です。真ん中のGT管も同じ6SJ7ですが、将来の増設に備えたダミーで動作はしていません。
 そのルックスがちょっと気になってきました。真ん中の球が格好いいです。で、3本とも同じスタイルの球に変更しました。

 ヤフオクで、4本1000円で落札したすべて中古の6SJ7です。左から、TEN、TEN、NEC、NATIONALとメーカーはバラバラです。

 古い球です。おそらく製造から半世紀は過ぎているでしょう。薄っすらと「TEN」と印刷されています。 
 TENは、神戸工業のブランドでした。その後、富士通テンとなり、現在はデンソー・テンとして存続しています。
 前身は、戦前の川西機械製作所という機械製造メーカーでした。飛行機、繊維機械、衡器、真空管の製造を行い、真空管技術は最高水準との高い評価を得ていたそうです。ここから独立した川西航空機(現在の新明和)は、あの二式大艇や紫電改を誕生させました。こじつければ「兄弟」というわけです。

 RCAの6SJ7は、ガラスではなくメタル(金属)で覆われています。軍用に強固にしていたのです。
 

 さて、日米の6SJ7を聴き比べました。
 結果は、あっさりと決しました。モーツァルトのディベルティメントK136のLPに針を落とすと、その差は歴然としていました。弦楽器がスーッツと延びる音がまるで違うのです。
 ルックスでは、断然勝っていたのですが、仕方ありません。古い球だったので、TENの真価は発揮されなかったのかもしれません。元の状態に戻しました。

 

憧れの 300Bシングル・アンプの製作 その2 魅惑の音出し

 憧れの3極管真空管、300Bを使ったステレオ出力アンプが、ほぼ完成しました。
 パソコンの前の机での作業です。ネットラジオのRadio Swiss JAZZが、小型のモニタースピーカーから心地よく流れます。
 春から部品集めを始めました。ベースにしようとヤフオクで競り落とした製作途中のアンプは、搬送事故でシャーシがグニャリと折れ曲がっていました。おかげで、一番の力仕事のシャーシ製作から始める羽目になりました。時間がかかりましたが、ヤフオクから補償金が受け取れて結果オーライでした。
 最初に音出ししたときは、「ブーン」とお決まりのハム雑音が響きました。これも手直しして、実用上は問題ない程度にまで改善させることができました。
 昨日は、70ウン歳の誕生日でした。自分自身へのバースデー・プレゼントとなりました。 

 アルミ製の無加工のシャーシに穴を開け、トランスやソケットなどのパーツを取り付けました。

 抵抗やコンデンサーの部品は、ベークライト製のラグ板に配線して、ユニット化しました。

 時代物のハムバランサー(可変抵抗器)があったので使いました。昭和30~40年代のシロモノではないでしょうか。

 ハンダ付けは好きな作業です。すべての配線が終わりました。
 中学生の時に、真空管2球のラジオを紙箱の上に組み立てたのが最初です。以来、アマチュア無線、オーディオを通しての長い付き合いです。

 恐る恐る電源を入れましたが、異常はありません。
 テスターでポイントごとの電圧を測定しました。
 「ブーン」とうハム雑音が気になります。大雑把だった配線を手直ししたり、一部のパーツを追加してかなり改善させました。

 リビングのオーディオ装置としてデビューしました。
 LPをあれこれと聴きました。CDをあれこれと鳴らしました。
 モーツァルトのディベルティメントK136が、「このレコード、こんなに音良かった」と思わず声を上げるほどでした。すっきりとしたクリアーな音です。輪郭がシャープです。
 まずは大成功です。

 メーンアンプの定位置は、300Bアンプにとって代わられます。
 左下が、引退間近の2A3PPアンプです。

 憧れの 300Bシングル・アンプの製作 その1 シャーシの加工