モーツァルト 命日に墓参り

 モーツァルトは1791年12月5日、ウイーンで亡くなりました。35歳でした。
 日本式にいうと「命日」のその日、シュテファン大聖堂で反田恭平指揮の「レクイエム」を聴きました(改めて記します)。
 墓参りもしました。雪が積もったザンクト・マルクス墓地です。モーツァルトが埋葬されたという場所には、「嘆きの天使」がたたずむさみしげな墓標が立っていました。
 墓地への道でわずか3人とすれ違っただけで、辺りは静まり返っていました。

 モーツァルトは死後、この共同墓地に運ばれ埋葬されました。ただし、その正確な場所はわかっていません。当然、遺骨もありません。

 ザンクト・マルクト墓地の入口です。OEBBのS7路線にあるザンクト・マルクト駅から歩いて10分ほどのところでした。

 墓地の中央の道を進みます。両側には古い墓が並んでいます。

 墓地はモーツァルトの死後、60年ほどで使われなくなり、中央墓地に移りました。モーツァルトの記念碑もその時に中央墓地に移りました。そちらはわたしが初めてウイーン訪れた2005年に訪れています。

 小高いところにキリストの像が立っています。その」すぐ左です。

 モーツァルトの葬儀はシュテファン大聖堂で行われました。といっても大聖堂の外壁にくっついたような小さい礼拝所でした。

 忘れ去られたような礼拝所です。観光客も素通りです。

 モーツァルトの死を記した銘版があります。

 モーツァルトは、ケルントナー通りの中間あたりにあった住居で亡くなりました。現在は建て替えられて百貨店のシュテッフルになってます。店を通り抜けた裏通りに面した壁に銘版がありました。

 通りの反対側には「3」と表示されたドアがあります。
 指揮者の佐渡裕さんよると、ここはウイーンの秘密結社、フリーメーソンの集会所ということです。

 モーツァルトもフリーメーソンだったそうです。

シュターツ・パークの雪景色

 朝のシュターツ・パーク(市立公園)を散歩しました。
 音楽の都、ウィーンを代表するワルツ王、ヨハン・シュトラウス2世の像が、金色に輝きました。きれいな青空が広がりました。
 2005年に最初にウィーンにやってきたとき以来の再会でした。

 ウィーン生まれの作曲家、シューベルト像は雪をかぶっています。

 6万5000平方メートルもある広い公園です。大きな池は凍りついていました。

 水鳥は氷上を歩き回ります。

 向こうの鳥たちが一斉に飛び立ちました。

 花時計は雪の下です。

 自然がつくったクリスマス・オーナメントです。

 こちらもカラフルです。

 花屋さんの店頭です。ひとつ、日本にもって帰りたいです。

カフェ巡り オーバーラーのオーバーラー・プンッシュ

 ウィーンの目抜き通りから一つ入ったところにあるカフェ、オーバーラーです。
 階段を上っていくと思わぬハプニングに出くわしました。なんとピアニストの反田恭平さんその人が、前を歩いていたちかちゃんに「よっ!」と手をあげてあいさつしました。横にはカウナターテナーの藤木大地さんがいました。二人はカフェを出るところでした。
 反田くんらは、この夜に行われるモーツァルトの「レクイエム」を前に日本からやってきた合唱団とオーケストラの合わせを行っていました。ちかちゃんは、このオケでヴァイオリンを弾いています。

 わたしは「オーバーラー・プンシュ」を頼みました。
 オレンジとマンゴーのフルーツジュースにラム酒をミックスしたホットドリンクです。甘酸っぱくて口当たりも良く、飲み進んでしまいます。アルコール分も多く、体がぽかぽかとしてきます。ウィーンのクリスマス・シーズンには欠かせない飲み物です。

 奥さまは「マロニ・オーバートルテ」です。ひと口、いただきました。甘さ控えめで、日本のケーキくらいでした。

 ルイボスティーは、たっぷり二人分のボリュームです。

 ショーケースをのぞき込みました。どれもおいしそうです。

 広い店内ですが、いっぱいでした。

 店の前の通りのイルミネーションが灯りました。星形が素敵です。

楽友協会 アルゲリッチに振りまわされる

 ムジーク・フェライン(楽友協会)の大ホールです。「今年一番の寒さ」とウィーンで暮らす知人も話す夜でした。でもここは熱気に包まれました。
 鳴り止まない拍手とスタンディングに応えるマルタ・アルゲリッチ(ビアノ)、ジャニーヌ・ヤンセン(バイオリン)、ミッシャ・マイスキー(チェロ)のトリオです。

 詳しくは、改めて書きます。

 休憩には、白ワイン片手にご満悦です。

 ウィーン放送交響楽団でアカデミー生としてバイオリンを彈くちかちゃんと再会しました。

カフェ巡り ハース・アンド・ハースのハース・アンド・ハース・ブレッド

 ウィーンにやって来て初めて青空が広がりました。シュテファン大聖堂でアドベント第1主日のミサに参列しました。ミサの間で歌われる合唱がドームを包み、限りなく美しかったです。
 大聖堂の裏にあるお茶の専門店、ハース・アンド・ハースのカフェでひと息つきました。
  ハース・アンド・ハース・ブレッドは小さな2枚のライ麦パンに、ハムとホース・ラディッツがトッピングされています。
 ワサビのような香りてす。

 メランジェといただきました。

 砂糖をたっぷりと入れて、甘くしてすすります。

 奥さまは、アプリコット・パンケーキです。

 ひと切れいだだきました。もっちりとして、おいしかったです。

 ティーのポットには4杯分くらいたっぷりと入っていました。

 入口は裏庭側にあります。

 シュテファン大聖堂と向き合う正面には、紅茶なんかのショップの入口があります


 
 大聖堂の塔の向こうは青空が広がります。

 フィアカーの馬が寒そうに待機していました。

ペーター教会のオルガン・コンサート

 ペーター教会でオルガン・コンサートを聴きました。「きょう午後3時から」という掲示を見て、その時間に出直してきました。
 広いドームにオルガンの調べが響き渡りました。
 ときに腹の底に沈み込むほどに重厚に、ときに軽やかに。オルガンのもつ豊かな音色のバリエーションに感嘆しました。

 プログラムの最後は、バッハの有名なコラール第147番「主よ 人の望みの喜びよ」でした。動画に納めました。

 午前中は自由に入れた教会ですが、ロープで仕切られていました。
 「フリー・ドネーション」の箱がありました。10ユーロを入れてきました。プログラムにも各国語で、日本語もあって、「10ユーロの寄付」を求めていました。

 正面の主祭壇です。

 中央にマリアさまがおられます。

 脇におられるマリアさまは、2019年に訪れたときにも撮影しました。奥さまのコーラス・グループのCDの表紙に使ったことがあります。

 教会を出ると、タイミングよくフィアカー(観光馬車)が走り去りました。

 グラーベン通りのペスト記念柱です。

 まだ4時頃ですが、暗くなりつつあります。イルミネーションが素敵です。

 シュテファン大聖堂に雪が降り積もります。

 向こうがペーター教会です。

カフェ巡り カフェ・ハイナーのハイナートルテ

 ウィーンは雪となりました。ホテルの窓から眺めるリンクは、みるみる真っ白になりました。
 オペラ座からケルントナー通りをシュテファン大聖堂まで歩きました。ペーター教会にも行ってみて、早々にカフェ休憩です。
 ケルントナー通りの途中にあるカフェ・ハイナーに落ち着きました。
 店の名を冠したハイナートルテとメランジェ(コーヒー)です。

 ひと口いただきました。流石の甘さです。これは2人に1つで十分です。

 メランジェには砂糖を入れます。舐めるように、ゆっくりといただきました。

 ウィーンの流儀です。必ずお冷がついてきます。しかもスプーンがのっています。


 奥さまはティーです。丼のような大きなカップに、熱々の湯が満たされています。ここにティーバッグを入れます。

 美しいケーキが並びます。

 奥さまのチョイスがこちらでした。

 メランジェは5ユーロほどでした。

 お勘定には、わずかですかチップを上乗せしました。

 通りに面した2階は、いっぱいです。
 わたしたちは、奥の静かな部屋でいただきました。

 ケルントナー通りは、こんな天気でも観光客らでにぎわっています。

 シュテファン大聖堂に雪が舞っていました。

市庁舎前広場のクリスマス・マーケット

 小雨が降り続き、時折り小雪も舞う夜でした。それでもおとずれました。ウィーンの市庁舎前広場のクリスマス・マーケットです。
 イルミネーションが輝いてました。屋台が並びます。人でいっぱいです。
 万全の防寒対策で行きました。でも思っていたほど寒くはありませんでした。

 左手で傘をさし、右手にコンデジで撮影しました。シンバルは、まだ使ってません。

 プンシュも飲みました。アップル味です。シナモンが香ります。体がポカポカとしてきました。

 スケートリンクでは、市民が楽しそうに滑ってます。

 帰り道のオペラ座です。こちらもクリスマスのカウントダウンのイルミネーションが光ってました。

カフェ巡り シュロスカフェ・イム・ベルヴェデーレのアインシュペナー

 ウィーンは朝から小雨模様です。あまり歩かなくても良いところとベルヴェデーレ宮殿に行きました。
 上宮の美術館で、クリムトやシーレと再会しました。2005年にやって来て以来です。
 ひと休みと併設のカフェです。
 アインスシュペナーは、温かいブラックコーヒーをホイップした生クリームが覆っています。
 思っていたほど重たくはありませんでした。

 顔を上げれば壁には皇妃エリザベート(シシー)の肖像画です。

 対面には夫のフランツ・ヨーゼツがいます。

 ケーキのショーケースをのぞきました。なんとクリムト・トルテがありました。「接吻」がホワイトチョコレートに描かれています、もちろん本家のザッハートルテも並んでいました。

 朝イチに行ったので、クリムトの前もまだガラガラ。ゆっくりと対面しました。

 窓の下にはベルヴェデーレの下宮と、遥かにシュテファン大聖堂が臨めました。

カフェ巡り ドー・ウント・コー・アルベルティーナの赤ワイン

 冬のウィーンです。寒空の下を歩き回るのは無理です。カフェ巡りを、今回の旅の一つのテーマにしました。
 まず最初に訪れたのはアルベルティーナ美術館のすぐ横にある「ドー・ウント・コー・アルベルティーナ」でした。ウィーンに着いて最初に昼飯でもありました。
 まずは飲み物を聞かれました。さりげなく「ハウス・ワインの赤をちょうだい」という
ほど格好よくはまいりませんが、望みのワインです。酸味の少ない、飲みやすいワインでした。

 料理は2人で2皿で十分です。
 「イベリコ・ハモンとマンチェゴ」です。ハモン(生ハム)は、スペイン巡礼中に覚えた味です。これは柔らかくて、塩分もほどほど。おいしくいただきました。
 マンチェゴは、同じスペイン・ラマンチャ地方の羊乳でつくられています。クセのあるチーズではありませんが、燻製の香りがおいしかったです。

 もう一皿は「地中海アーティチョーク・サラダ」です。アーティチョークとパルメザンチーズが薄く切られて載っていました。こちらは舌触りを楽しむ料理のようでした。

 最初に出てきたアツアツの紙袋を開けると、オイルがたっぷりとかかったフォーカッチャがでてきました。これだけでワインのアテになります。

 英語とドイツ語の2種のメニューがありました。

 正午すぎに予約なしで入ったときは、客はパラパラでした。食事を終えて出るときには、満杯になっていました。

 アルベルティーナ美術館の入口の脇にあります。ポスターの左のドアです。