青春18 宇高連絡船の発つ港・宇野

 「青春18きっぷ」を、久しぶりに買いました。さて、どこに旅しようか? 本末転倒のようですがそれはいいとして、高松に讃岐うどんを食べに行くか。で、思いついたのが宇野(岡山・玉野市)でした。
 新聞社に入社したわたしの初任地は高松でした。宇野から宇高連絡船に乗って見知らぬ地へ向かったのです。昭和49(1974)年の春でした。半世紀が流れようとしています。

 連絡船の遺構は、コンクリートの塊りのこれだけでした。当時の岩壁の係留施設の一部です。それでも経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されています。

 宇高連絡船は明治43(1910)年に開航しました。本州と四国を結ぶ重要なルートでした。
 わたしは高松勤務時代に、坂出港沖で行われた瀬戸大橋建設に向けた海底試験爆破実験を取材した覚えがあります。
 瀬戸大橋が完成したのは昭和63(1988)年のことで、連絡船は廃止されました。

 青春18きっぷでJRの普通(新快速も)を乗り継いで宇野までやって来ました。かわいい駅舎です。
 昔は連絡船を降りた乗客がそのまま乗車できるほどの長い編成の列車が停車するホームが何本もある駅でした。
 でも覚えているのは、ホームとそれにつながる連絡船の桟橋だけです。途中下車したことはなく、宇野駅の改札外は知りません。

 今も小豆島などへの観光船は出航します。

 この辺りに連絡船の桟橋はあったのでしょう。

 目の前は香川県の直島です。アートの島とした蘇りました。

 「UNO」って、ゲームではありません。
 日射しが強かったです。早々に退散しました。

 港にはアートも展示されています。
 「船底の記憶」は、スクリューにいろんな鉄製品が散りばまれています。

 「宇野のチヌ」も、よく見ると傘だったヘルメットだったり。
 いずれも瀬戸内国際芸術祭の出展作品です。

 玉野競輪も児島ボートも、わたしは無縁でした。

 フェリーが停泊してました。

 直島に寄港して高松に向かうようです。でもガラガラでした。

 わたしは高松で1年ほど勤務した後、岡山に異動になりまたした。高松の夜が懐かしくて、週末の夕に岡山からマイカーを走らせてここまでやってきて、高松に渡ったものです。
 その時に乗ったのが四国フェリーでした。瀬戸大橋開通で利用客が減り、令和元年の12月で運休していました。

青春18きっぷ 久しぶりに青春する

 学校が夏休みとなりました。と同時にシーズン・インです。
 JRの「青春18きっぷ」の夏季バージョンが、きのう20日から使用開始となりました。買いましたよ。久しぶりです。
 わが家近くのJR島本です。みどりの券売機で、いとも簡単に購入できました。
 (画像は一部を合成しています)


 
 券売機の「トクトクきっぷ」をタップすると、すぐに「青春18きっぷ」が出てきました。
 1枚と指定して、クレジットカードを挿入、パスワードを入力すると、あっという間でした。
 

 乗車券の他に、使い方や領収書、アンケート用紙までがプリントアウトされました。

 机の引き出しから平成20年前後の切符の残骸が出てきました。このころは、シーズンごとに買って、あちこちに出かけていました。
 調べてみると、29年の夏に、長野まで1泊で出かけたのが最後でした。もう6年も前です。
 さて、長時間の各駅停車の列車旅は今でも大丈夫でしょうか?

京都・荒神口 花いちりんのお造りセット

 京都での昼飯です。どこにしようかとネットで調べていました。「花いちりん」は、定食からカレー、麺類、丼ものまである和食店です。
 「お造りセット」(980円)は、昼定食での1000円オーバーがあたり前になった今どきリーズナブルです。
 出てきたハマチを口にいれてびっくりしました。分厚くてコリコリと新鮮です。京都の夏に欠かせないハモの落としもいい味です。

 みそ汁ではなくて、うどんです。もちろん、京風のフニャフニャです。

 奥さまが頼んだ日替わりのエテかれいの煮つけも薄味ながらいい味です。「浜田港」とありました。

 時代を感じさせるびっくりするようなメニューです。和紙綴じが分解寸前です。常連さんは、こんなの不要なんでしょう。
 それだけの年月、価格が変わっていない証拠でもあります。

 壁に相撲の番付が張られていました。のぞき込むと横綱3人がそろってモンゴルです。平成29年初場所のものでした。周囲に馴染んで赤茶けてました。
 昭和ロマン漂う店といいかけましたが、平成からでも時が過ぎゆきました。 

 店先のサンプルは、やはり昭和です。

 河原町に面してますが、両隣は空き地です。
 先週、京都府立医大病院での検査でやって来たときも、前を通りました。その日は定休日でした。ここも閉店したのかと思わせるたたずまいでした。ネットでの評価を知らなければ、外観からは敬遠していたでしょう。
 夜は夜でにぎわっていそうです。

 花いちりん
 075-241-4552
 京都市上京区上生州町226-1

京都・出町 「みつばち」の宇治氷とあんみつ

 暑い京都の昼下がりです。ちょっと冷たいものをと、京都府立医大病院から河原町をちょっと上がった「みつばち」に寄りました。「京のちいさな あんみつ屋」です。
 わたしのセレクトではありません。奥さまは10数年前のわたしの入院時に、独りでやって来たことがあるそうです。
 「宇治氷(柳桜園さんの抹茶)」(850円)をいただきました。きめ細かなかき氷です。口に含むと、たちどころに消え去ります。冷たさと、濃厚な抹茶の香り、甘さが残ります。

 寒天と赤えんどうが別皿です。

 南房総産の天草(てんぐさ)を使ってじっくりと煮込んだこだわりの自家製寒天です。弾力がある口触りで、磯の香りすら感じるほどです。

 追い蜜をかけて、最後まで変わらないお味でした。

 奥さまはシンプルなあんみつでした。

 抹茶の柳桜園は、二条通御幸町にある茶道三千家の家元御用達の老舗です。

 女性たちでいつもにぎわっているのは知ってました。独りでこの暖簾をくぐる勇気はありませんでした。

 店先に木槿(むくげ)が一輪、大きな花を咲かせていました。

 みつばち
 075-213-2144
 京都市上京区河原町今出川下ル梶井町448-60

 河原町を渡った出町輸入食品を久しぶりにのぞきました。ちょっと買い物をすると、コーヒーのサービスがありました。

 ポテトチップスも一片を味見させてもらいました。

 スペイン産のポットチップスが並んでいました。気になりました。

 コーヒーが好きだった母が、ここのブルーマウンテンを愛飲していました。よく買いに来たものです。

 出町輸入食品 本店
 京都市上京区河原町通今出川下ル栄町359-2

 定期検診のほうは、CT、RI検査ともに異常はなく、腫瘍マーカー値も下がってひと安心でした。

自分でつくる トマトとナスのスパゲティ

 飽きることなくパスタです。
 完熟トマトをゆっくりと煮込んで、濃厚トマトソースにしました。
 満足のお味です。ただし、熱をたっぷりと吸収していて、一気に汗が噴き出しました。

 ナスは別に炒めてました。とろける柔らかさです。

 トマトを湯むきして切りました、塩、砂糖をして、しばらく置きました。
 茹で汁を加えながら、ゆっくりと煮込みました。

Camino de Santiago 2023 index

 2023年の5~6月、ポルトガルとスペインに旅しました。3回目のカミーノ巡礼でした。
 ポルトから徒歩で北上して250キロほど。サンティアゴ・デ・コンポステーラで3枚目のクレデンシャル(巡礼証明書)をいだきました。
 大西洋岸のフィステーラ、ムシア、イギリス人の道のスタート地点となるア・コルーニャ、フェロールにも行ってみました。
 旅の締めくくりはリスボンです。念願の坂道を走るトラムにも乗りました。
 思い出が詰まったブログを、時系列に再構成しました。

  ☆は旅先からのライブ書き込み
  ★は出発前、帰国後のレポートです

【 paso a paso 3 before 】
ああ、円安!! なんと1ユーロが152円

巡礼カメラも3代目~デジタル武装

ガイド本 ダブル・ブックスが2つ

お守りとお守りカネ

テスト・パッキングと I’m Japanese

【 paso a paso 3 2023/05/15 】 
関西空港から出発します

関空から3回目のサンティアゴ巡礼へ

【 paso a paso 3 05/16 】 
ポルトの夜 やっとひと息

憧れだったポルトの夜はふけて

【 paso a paso 3 05/17 】 
ポルト大聖堂でクレデンシャルをいただく

ポルトを食べる フランセジーニャとナタ

世界で一番美しい書店を訪れる

アズレージョに驚嘆する

ドン・ルイスⅠ世橋を歩いて渡る

【 paso a paso 3 05/18 】 Port-Matosinhos
大西洋に突き当たる

サーディンに初挑戦

ポルト大聖堂から巡礼をスタート

トラムを横目に歩きました

【 paso a paso 3 05/19 】 Matosinhos-Via de Conde
大西洋を横目にひたすら

初の巡礼定食

どこまでも続く青い水平線

【 paso a paso 3 05/20 】 Via de Conde-Barcelos
ガロの町、バルセロスにワープ

わたし流のサンティアゴ巡礼

バルセロスへバスでワープ

バルセロス Benedito Brunch & CoのNordics

ガロの町の民族舞踏

【 paso a paso 3 05/21 】Barcelos-Tamel
やっと巡礼道らしく

きょうも満腹

自分でつくる 巡礼に来てまでパスタとは

自分でつくる アーリオ・オーリオ巡礼路編

【 paso a paso 3 05/22 】Tamel-Ponte de Lima
野辺に花咲く巡礼路

たった10ユーロの巡礼定食

野辺に花咲く巡礼路~編集編

【 paso a paso 3 05/23 】Ponte de Lima-Rubiaes
峠を越える巡礼路

vino blancoでもう満腹

しんどかったポルテラ・グランデ峠

【 paso a paso 3 05/24 】Rubiaes-Valenca

ポルトガル最後の町、ヴァレンサを散歩する

公営アルベルゲに泊まる

【 paso a paso 3 05/25 】Valenca-Porrino
地獄の工場団地、天国のマオー

いよいよスペイン!

【 paso a paso 3 05/26 】Porrino-Redondela
さながらジャパン・デー

作ってもらった ムール貝入りナポリタン

ニッポン人おふたりさんの宴

【 paso a paso 3 05/27 】Redondela-Pontevedra
ウォーカーズ・ハイ? 元気です

1日50ユーロの巡礼生活

【 paso a paso 3 05/28 】Pontevedra-Armenteira
大汗、のち大寒

プルポを満喫 うまい!

スピリチュアルの道を行く

【 paso a paso 3 05/29 】Armenteira-Vilanova de Arousa
水車小屋の谷を下る

飲んで~ 飲んで

【 paso a paso 3 05/30 】Vilanova de Arousa
船でパドロンへ

そんなこともアロウサ!!

ちょっとはお腹がへこむかな?

乗せてゆけ~ by 俊寛

【 paso a paso 3 05/30 】Vilanova de Arousa-Faramello

ヤコブさまの思し召し 青い海を渡る

ヤコブさまの思し召し~(再)

【 paso a paso 3 06/01 】Faramello-Santiago de Cmpostela
ラスト・デー あと14.580キロ

サンティアゴ・デ・コンポステーラ

大聖堂のボタフメイロ

おいしいサンティアゴ

サンティアゴ・デ・コンポステーラ NuMARUのビビンバ

着いた!! サンティアゴ大聖堂

大聖堂のボタフメイロ (再)

わが愛しの A Taberna do Bispo

コンポステーラのいただき方

【 paso a paso 3 06/02 】Santiago de Cmpostela
サンティアゴをぶらぶらと

観光・美食モードに突入

飽きずに見上げる大聖堂

お薦めは 神学校アルベルゲの個室

【 paso a paso 3 06/03 】Fisterra
ナッハス三昧

大西洋の岬、フィステーラで食べる

フィステーラ岬は雲の中

【 paso a paso 3 06/04 】Muxia
ムシアの潮騒

困ったときの目玉焼き

大西洋に沈む ムシアのサンセット

ムシアの潮騒 (再)

大西洋に沈む ムシアのサンセット (再)

ムシアのカフェ飯 2連チャン

【 paso a paso 3 06/05 】Santiago de Cmpostela
スペインにまでやって来て…

もはや「巡礼者」ではありません

【 paso a paso 3 06/06 】A Coruna
ア・コルーニャ とりあえず洗濯です

満足のすしです

ア・コルーニャですしを味わう

【 paso a paso 3 06/07 】A Coruna
ア・コルーニャからイギリス人の道を5キロほど歩く

ヘラクレスの塔から大西洋を見渡す

壇流クッキングの「イカのスペイン風」か?

壇流クッキングの「イカのスペイン風」としましたが~

【 paso a paso 3 06/08 】Ferrol
フェロールからもイギリス人の道をちょこっとだけ

夜のとばりのサンティアゴ大聖堂

イギリス人の道・フェロールから歩く!?

最後の夜はふける サンティアゴ・デ・コンポステーラ

【 paso a paso 3 06/09 】Santiago de Compostela-Lisboa
リスボンへ長い長いバス旅

とりあえずサーディンを!

とりあえずサーディンを! (再録)

【 paso a paso 3 06/10 】Lisboa
リスボンの町をガタゴトとトラムは走る

念願叶ったバカリャウ・ア・ブラーシュ

リスボンの町を市電28番は走る

【 paso a paso 3 06/11 】Lisboa
パスティシュ・デ・ベレンで朝食を

「発見のモニュメント」でガマを発見する

馬鹿と煙は?ケーブルカーとエレベーター

ジェロニモス修道院とベレンの塔

【 paso a paso 3 06/12 】Lisboa
やっぱ、寿司はサイコーっす!

巡礼の旅 最後の夜は最高の夜

上を向いて歩こう サン・ジョルジェ城へ

リスボン土産も買いました

【 paso a paso 3 06/13-4 】Lisboa
イワシ祭を見る余裕もなく~なんとか帰国

【 paso a paso 3 after 】
帰ってきました。

ヒゲを剃りました

3枚目のコンポステーラを飾る

自分でつくる サーディン入りナポリタン

ポンポン山・竃ヶ谷 咲き始めたオオキツネノカミソリ

 ポンポン山の花の谷、竃ヶ谷(かまがたに)のオオキツネノカミソリが咲き始めたとの情報です。さっそく訪ねてみました。
 咲いてました。数からすればほんのわずかです。でも開花した花は見事です。
 朝ドラの「らんまん」で、万太郎がタキから名前を教えてもらった花、「キツネノカミソリ」の変種です。名前にあるように花が大きく、長く突き出るおしべが特徴的です。

 和名は「大狐の剃刀」、洋名はリコリスです。
 ヒガンバナ科ヒガンバナ属です。秋に咲く真っ赤なヒガンバナ(曼珠沙華)を大きく、そしてオレンジ色にしたようです。

 保護地はフェンスで仕切られています。内部には入れません。
 撮影は望遠レンズです。

 ガマズミは、秋には真っ赤な実になるのでしょう。

 ミゾホオズキがあちこちに小さな花を咲かせています。

 急に思い立って車でやって来ました。大原野森林公園森の案内所の駐車場(無料)にとめさせていただきます。

 きょうは祝日ですが、出会ったのはこの家族だけでした。

 出灰(いずりは)川を渡って竃ヶ谷に入ります。

 この数日、大阪は雨が降っていないので水量は多くはありません。

 何回も渡渉を繰り返します。

 オオキツネノカミソリの保護地です。フェンスで区切られています。
 満開になると、辺り一面がオレンジ色のジュータンになります。ちょっと早すぎたようです。あまりの暑さに、ここでUターンしました。

今夜の一献 「豆腐百珍」から六方焦着豆腐

 冷奴は好物ですが、ちょと変わった豆腐の食べ方もしてみたくなりました。
 本棚にはさまったままになっている「豆腐百珍」を取り出して、ペラペラとめくりました。
 これにしようと決めたのが六方焦着(やきめ)豆腐です。お菓子の六方焼のように、直方体に切った豆腐の六面をこんがりと焼いています。
 揚げ出汁豆腐のようでもありますが、おろし大根にだし醤油をかけてさっぱりといただきました。

 おろし大根とネギ、写ってませんがタカノツメの千切りを用意しました。

 わずかな油で焼きました。軟らかい豆腐をひっくり返すのは、至難の業です。

 今夜のメーンは、奥さま作の肉じゃがです。

 「豆腐百珍」は江戸時代に出版されたベストセラーの料理本でした。それを基に百の豆腐料理が再現されています。

自分でつくる 焼き鯖の輪ッパ弁当

 弁当箱に詰めると、どうしてうまく感じるのでしょうか。焼き鯖を、わざわざ輪ッパに入れていただきました。
 みそ汁は、湯をかけるだけのインスタントですが、十分です。

 まずは弁当の定番ともいえる卵焼きです。ちょっと砂糖をいれて、甘くしました。

 好物のピーマンを炒め、塩こんぶで味付けしました。

 フライパンにホイールを敷いて、鯖の切り身を焼きました。
 それだけです。漬物と梅干を乗せれば完成です。

イワシ祭を見る余裕もなく~なんとか帰国

【 paso a paso 3 2023/06/13-14 】

 巡礼の旅は最終日を迎えました。
 リスボンの空港から独・ミュンヘンを経由して関西空港まで。そして大阪・水無瀬の自宅に帰り着き、「一番搾り」で乾杯しました。
 ところが、この間の記録(画像)がほとんど残っていません。
 実は、帰宅後のとんでもない事態の予兆が始まっていたのです。

 3泊したジェロニモス修道院近くのオステルを出発しました。
 朝食は、すぐ近くのパスティス・デ・ベレンで再びナタを2個、いただきました。これが固形物とのしばしのお別れとなりました。

 ジェロニモス修道院ともお別れです。
 この日はリスボンの守護聖人、聖アントニオを讃える聖アントニオ祭でした。「イワシ祭り」とも呼ばれ、あちこちの広場に屋台が出て、イワシが焼かれるそうです。「カテドラルの辺りに行かれたら」と、前夜にお会いした神父さまにも勧められていました。
 ところが、そんな元気はもう残っていあませんでした。

 私鉄-地下鉄-地下鉄と乗り継いでリスボン空港に直行しました。
 改札口が開かないというハプニングもありました。先に出た人が振り向いて、親切にももう使わない自分のカードを渡してくれました。3枚ほど試しましたが、すべてアウトでした。駅員はいません。
 端の方にインターフォンがあったので、押しました。「リスボンカードをもってるけど、出られないよ」。やってきた駅員はカードを確認してゲートを開けてくれました。
 よく考えると、72時間有効のリスボンカードは、3日前の10時過ぎに購入していました。タイムアウトだったのかもしれません。

 ルフトハンザ航空のミュンヘン経由で帰ります。
 ところが、ここで記録はストップしてしまいます。
 空港でみやげを買い、ミュンヘンまで。そこでもリューベックのチョコレート菓子を買って関空へ向けて飛び立ちました。
 そのころから腹の調子がおかしくなって、何度もトイレに駆け込んでいました。何回か出てきた機内食は、まったく口にしませんでした。わずかにジュースを飲むだけで、もっぱら眠っていました。

 関空に戻ってきました。

 ザックも無事に到着しました。

 JR特急・はるかに高槻まで乗り、島本からわが家まではわずかな距離ですが、奥さまに車で迎えに来てもらいました。
 ビールをひと口、飲んだだけで、すぐに寝てしまいました。
 時差ボケで翌朝は未明に目が覚めました。「帰ってきました」とブログに報告するくらいの元気は残っていました。
 その直後に40度近い発熱でした。「コロナか?」と気になって、近くのかかりつけ医に飛び込みましたが、結果は腸ウイルス感染と診断されました。点滴を2回も受けて、3日後くらいからなんとか快方に向かいました。
 最後の最後で、予期せぬ事態に陥りました。でもこれが帰国後で良かったです。独り、旅の途中にこんな事態に陥っていたらと考えると、ぞっとします。

 わたしの歩行記録は、スマホにも残っていました。後半の2週間は、縦目盛りが違います。
 巡礼中は、ほぼ3万歩を歩いていました。最高は5月29日の4万1700歩で、水車小屋の谷を下って大西洋岸のヴィジャノーバ・デ・アロウサまで歩いた日です。
 帰国後はほとんど歩いていません。61キロ台まで減少した体重は、徐々に戻りつつあります。

 きょうで出発から2カ月です。そろそろ新しい生活に入りたいと思います。
 長々と書き連ねてきた【 paso a paso 3 2023 】もこれが最後となります。ご愛読、ありがとうございました。